『GTO』中村愛美や『花のち晴れ』今田美桜も…主人公と同じくらい印象に残った漫画実写化の“いじめっ子”キャラの熱演の画像
『GTO』DVD-BOX(ポニーキャニオン)

 あの手この手で主人公たちを追い詰め、ときには主役以上の存在感を放つこともある“いじめっ子”キャラたち。漫画の実写化では、そんないじめっ子たちを数々の名女優が熱演している。ときに凄惨に、そしてときに人間臭く“いじめっ子”を表現して見せた女優たちについて見ていこう。

■その存在感から復活を望む声多し!『GTO』中村愛美

 1996年から『週刊少年マガジン』(講談社)で連載された、藤沢とおるさんの『GTO』は、元暴走族の教師・鬼塚英吉がさまざまな問題を型破りな方法で解決していく学園漫画だ。

 その高い人気からアニメやドラマなど多くのメディア化が続いている本作だが、1998年に放送されたドラマ版にて、“いじめっ子”・相沢みやび(原作では相沢雅)を演じたのが女優の中村愛美さんだ。

 みやびといえば『GTO』におけるキーパーソンの一人で、優等生として立ち振る舞いつつも“教師いじめ”の主犯格として暗躍する人物だ。壮絶な嫌がらせにより幾人もの教師を退職や精神崩壊、ときには自殺にまで追い込んできた。

 そんな究極の問題生徒を演じた中村さん。当時はまだ15歳だったが、いじめグループの中核を担う難しい役柄であるみやびを見事に演じきっている。

 美しい容姿もさることながら、教師いじめの際に見せる冷淡な裏の顔がとくに印象的で、みやびが持つ“光”と“影”の二面性を表現しており、原作ファンからもハマり役として高い評価を受けた。

 今年4月に『GTOリバイバル』のタイトルで再びドラマ化され話題を呼んだ本作。26年の時を経てかつてのキャラクターが再結集するシーンも描かれ、当時を知る視聴者たちを大いに盛り上がらせた。

 作中に登場したクラス写真には当時、中村さんが演じたみやびの姿がしっかりと映っていたが、残念ながら本作において直接の登場はなく、ファンからも「みやびちゃん見たかった」、「中村愛美さんがいないのは残念」など惜しむ声が寄せられた。

 原作キャラの再現度もさることながら、時を経てもなお視聴者たちの記憶に残り続けている、強烈なインパクトを与えた女優といえるだろう。

■最終回で放った渾身の一言にネット騒然…『ライフー壮絶なイジメと闘う少女の物語ー』末永遥

 2002年から『別冊フレンド』(講談社)で連載された、すえのぶけいこさんの『ライフ』は、女子高生である主人公が壮絶ないじめの対象にされながらも、仲間との友情に助けられながら立ち向かい、成長していく姿を描いた学園漫画である。

 2007年には『ライフー壮絶なイジメと闘う少女の物語ー』のタイトルでドラマ化されたが、あまりにも苛烈な描写の数々は物議を醸した。しかし一方で、同じ世代を生きる学生たちに勇気や気付きを与えた、非常に奥深い作品となっている。

 そんな本作において、インパクト大な“いじめっ子”の演技を見せつけたのが、女優の末永遥さんだ。

 末永さんといえば『スーパー戦隊』シリーズ『轟轟戦隊ボウケンジャー』にて西堀さくらこと“ボウケンピンク”を演じていることでも有名だが、今回のドラマではいじめの主犯格である安西愛海を慕う女子生徒・岩本みどりを演じている。

 最初こそ“いじめ”に協力していたみどりだが、愛海が自分たちを馬鹿にし利用していたことを知り、終盤では愛海をいじめる側にまわることとなる。最終回では、登校してきた愛海の目の前に彼女の机と椅子を落下させ、「おめーの席ねぇから!」という強烈な一言を叩きつけていた。

 その際の演技はまさに壮絶のひと言。慕っていた愛海に裏切られたみどりの恨み辛みが、その凄まじい形相にこれでもかと表れている。あまりのインパクトから最終回で放った一言がネット上で広まり、さまざまな場面でこのフレーズが使われるようになったほどであった。

 脇役かと思いきや、短いフレーズやわずかな出番のなかで視聴者に強烈すぎる印象を焼き付けた女優といえるだろう。

  1. 1
  2. 2
  3. 3