■実は地球侵略のために送られてきた『ドラゴンボール』孫悟空

 最後は、鳥山明さんが生み出した最強キャラ・孫悟空を紹介する。『ドラゴンボール』の世界に限らず、彼を漫画・アニメ界の最強と推す人も多いのではないだろうか。

 悟空は地球の窮地を何度も救った最強のヒーローであるが、地球人ではなく惑星ベジータの戦闘民族・サイヤ人であることは有名だろう。

 彼は下級戦士・バーダックとギネの次男・カカロットとして誕生したのち、侵略を目的とし赤ん坊のまま地球へ送られてきた。地球に到着したとき、じいちゃんこと亀仙人の弟子で武術の達人である孫悟飯に拾われ、孫として育てられることとなる。

 幼い頃の悟空は性格が荒く、いっこうに懐こうとせず、悟飯はほとほと困り果てていたという。だがある日、誤って谷から落ちて頭を強打。生死をさまようも凄まじい生命力で回復し、それを境に私たちが知る現在の朗らかな性格になった。もしこの大ケガがなく悟空が本来の荒々しいサイヤ人のまま成長していたなら、地球は大変なことになっていたことだろう……。

 その後、悟空は満月の夜に大猿になってしまい、残念ながら育ての親であるじっちゃんを潰し殺してしまう。子どもとはいえ大猿化した悟空は強力で、武術の達人であるじっちゃんも敵わなかった。

 そんな幼少期を過ごした悟空だが、『ドラゴンボールGT』では、“究極のドラゴンボール”の力で子どもの姿になって登場している。このとき、ベビーや新17号、さらには七匹の邪悪龍などさまざまな強敵と戦い、勝利。勇敢な姿を見せていた。

 そして、今年秋にスタートされる完全新作『ドラゴンボールDAIMA』でも、悟空や登場人物の多くが子どもになってしまうという驚きの展開が描かれているという。きっと悟空の新たな最強エピソードが追加されることだろう。今から待ち遠しい。

 

 今回は「こどもの日」にちなんで、漫画やアニメに登場する“最強キャラ”の子どもの頃に注目、回想や外伝などから彼らの最強エピソードを見てきた。いずれのキャラも子どもの頃から常人離れした強さを持っており、本編の活躍へとつながる最強への道をすでに歩んでいたのが印象的だ。

 一般の子どもたちはここまでのパワフルさは必要ないと思うが、彼らと同じく健やかで元気いっぱい育っていってほしいものである。

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