■こんなホテルは絶対に嫌だ!人間を解体して食らう家永カノ
さて、辺見も相当の変人なのだが、さらに上を行きそうなのが家永カノだ。見た目は綺麗なお姉さんなのだが、実は老人(しかも男)というカオスな設定である。家永は「同物同治」によって美しさや若さを追求すべく、「札幌世界ホテル」の女将という立場を手に入れ、狙った宿泊客を拷問部屋に送り込んで解体して食べていた。
もはやホラー映画顔負けなのだが、それよりも老人が女装しているのに気付けないほどなので、よっぽど家永が魅力的なのだろう。なにせ脱獄王・白石由竹と不敗の牛山こと牛山辰馬は、その愛らしさや色っぽさに完全にロックオンされてしまっていたほどだ。
そんな家永はアシㇼパの眼球を狙っており、なんとベロンと舐めていた。怖すぎる。それと同じくらい怖いのは、性欲を暴走させて理性を失い、家永と間違えて白石を襲った牛山だが……。無理やりのしかかられた挙句「ウッ…くせっ」と吐かれたときの白石のなんともいえない表情がまたウケる。
家永は例の「眼球舐め」で杉元の怒りを買ってしまい、おまけに白石がうっかり引き起こした爆破のせいでホテルは崩壊。危うく死にかけるが、牛山が救出してくれたおかげで命拾いする。ただしその後も、これはと思う人物がいると解体して食べようとする悪癖は変わらずだった……。
秋のドラマはどのような展開になるのか見ものなのだが、なんといっても濃すぎるキャラをどのように演じるのか、どこまで再現できるのかが注目ポイントといえるだろう。
二瓶役の藤本隆宏さん、辺見役の萩原聖人さん、家永役の桜井ユキさんは果たしてどんな演技を見せてくれるのか……。独特のキャラクターばかりなので一ファンとして楽しみである。