■伊藤かずえさんをはじめとした80年代の不良が大活躍!
『不良少女とよばれて』は、タイトル通り80年代に暗躍した暴走族や不良グループが登場する。
第一話ではノーヘルの暴走族集団が登場し、敵対するグループの男たちを鎖でバイクから引きずり下ろしたり木刀で殴るなど、やりたい放題だ。今では絶対にやってはいけない暴力行為だが、当時はこういうグループがカッコいいという雰囲気も少なからずあったような気もする……。
そして本作では笙子のライバルとなる謎の美女・モナリザを伊藤かずえさん、笙子グループと対立する東京流星会会長・西村朝男役を松村雄基さんが演じている。
伊藤さんと松村さんといえば、80年代の大映ドラマを支えてきた名俳優であり、当時の不良役において右に出るものはいなかった。本作でも松村さんは鋭い目つきで笙子と駆け引きをおこない、流星会の会長として存在感を放っている。
また伊藤さんが演じるモナリザも、少年院メンバーのなかで特別な美しさを放ち、笙子とはまた違う独特の雰囲気を持っていた。
このほかにも本作には、昭和時代を代表するイケメンの国広富之さんや、あまりにもカワイイ若かりし頃の岡田奈々さんなど、そうそうたるメンバーが登場している。すごんだ目つきで「あたいを舐めんなよ」など、クセの強いセリフが登場するのも魅力だ。
『不良少女とよばれて』のストーリーは、少女が大男を倒したり、更生したと思った翌日にはさらにひどい不良になったりと、今、見返してみるとかなりツッコミどころが多い。
しかし設定がコロコロ変わったり、不良少女が複数の男を倒したりするのは、大映ドラマの醍醐味と言えよう。本作は今でもレンタル作品などで視聴できるので、ぜひ機会があれば楽しんでほしい。