■コーヒー牛乳のために誰の“アレ”かを当てろ! 『おそ松さん』
数々の有名漫画を世に送り出した漫画界の巨匠・赤塚不二夫さん。その生誕80年を記念し、2015年から放送が始まったのが、赤塚さんの代表的なギャグ漫画を原作とした『おそ松さん』だ。
1962年に連載された『おそ松くん』と同じ世界観でありながら、20歳にして無職となった6つ子たちの日常が描かれた本作。6つ子たちを有名声優が演じ、それぞれに強烈な個性付けがされたことで原作とは一風変わった新機軸のギャグが展開されている。
そんな本作でも、たびたび6つ子たちが銭湯で入浴する“お風呂回”が登場する。互いにいがみ合いながらも一列に並んで体を洗ったり、それぞれの背中を洗いあったりする姿からは彼らの仲の良さが伝わってくるのだが、一方であまりにも攻めた渾身のギャグが飛び出すことも。
その代表的なエピソードが第3話の一幕。長男・おそ松が突如、銭湯で「コーヒー牛乳争奪、おそ松クイズ」なる企画を始めてしまう。あまり乗り気ではない三男・チョロ松を回答者に、なし崩し的に始まったクイズだったが、その内容はなんと湯船から飛び出した“股間”が誰のものか当てる……という、とんでもないものだった。
さすがに克明に描写できるものではないので、“黒丸”と“モザイク”で隠されてはいるのだが、クイズが進むにつれてなぜか数が増えたり、動いてみせたりと、徐々に生々しさが増していく……。
ちなみに本編では有名声優たちが“放送禁止ワード”を臆することなく連呼しており、ある意味、声優の底力を見せつけられるエピソードといえるかもしれない。
女性キャラクターたちが登場する色気たっぷりの“お風呂回”から一変、男性キャラたちがお風呂で繰り広げる珍騒動は、ときにシュールに、ときに全力で視聴者に笑いを届けてくれる。
放送コードギリギリを責めた抱腹絶倒のギャグの数々を、ぜひご自身の目で確かめてみてほしい。