本日、４月２６日は「日本入浴協会・よい風呂の日」だ。入浴の素晴らしさを意識してもらうとともに、より多くの人に楽しいお風呂時間を過ごしてもらうことを目的に制定された。
さて、アニメ作品でも、たびたびキャラクターたちの入浴シーンが登場する。しかし、それらが必ずしもお色気要素満載のシーンばかりとは限らない。ここでは、あまりにもシュールな絵面を披露した、アニメの“お風呂回”を見ていこう。
■バトルの内容より男たちの筋肉美に釘付け!? 『ゴールデンカムイ』
２０１４年から『週刊ヤングジャンプ』（集英社）で連載された野田サトルさんの『ゴールデンカムイ』は、アイヌが蓄えた莫大な“金塊”を手に入れるため、主人公・杉元佐一をはじめとしたさまざまな勢力が入り乱れるバトル漫画である。
生き残りをかけて戦うサバイバルの要素や、不意に飛び出すアイヌの文化や料理にまつわる忠実な描写など、実に個性的な作風で多くのファンを獲得した本作。その高い人気から２０１８年にはアニメも放送され、今年に入って公開された実写映画も大きな話題となった。
そんな本作でも、“風呂”を舞台としたエピソードが登場している。しかし、入浴しているのはすべて男性で、いわゆるお色気要素は皆無。
大筋としては夜の温泉に入浴していた杉本たちを、謎の襲撃者が急襲するというもの。武器を持たぬ状態で迫りくる敵をどうやって退けるか……実に緊迫したシーンにもかかわらず、堂々と描かれる男たちの凄まじい肉体美や、その“一糸まとわぬ姿”に意識を持っていかれてしまう、なんとも奇妙なエピソードだ。
命を賭けた真剣勝負のため、杉本たちは大真面目に立ち振る舞うのだが、立ち上がった瞬間に股を仲間の顔が覆い隠していたり、振り返るたびに“股間”が頭を叩いたりと、本作ではお馴染みともいえる下ネタも随所に盛り込まれており、シュールな笑いがこみ上げてくる。
本作の特徴でもあるカオスな展開がこれでもかと詰まった、なんとも印象的な“お風呂回”だった。
■勘違いと空回りが連鎖し続ける下ネタ満載の珍騒動…『銀魂』
２００３年から『週刊少年ジャンプ』（集英社）にて連載された、空知英秋さんの『銀魂』は、「天人」と呼ばれる宇宙人が襲来した架空の江戸時代を舞台に、主人公の“銀さん”こと坂田銀時と仲間たちが破天荒な活躍を繰り広げるギャグコメディ作品だ。
下ネタあり、時事ネタありのドタバタ劇が展開されつつも、ときにはキャラクターたちの過去や因縁を軸としたシリアスなバトル描写があるなど、“熱さ”と“笑い”が融合された独特の作風で凄まじい人気を誇る。
そんな本作の“お風呂回”といえば、アニメ版２２０話の「銭湯では身も心も丸裸」だろう。
風呂が壊れてしまい銭湯へとやってくる銀時だったが、偶然にも万事屋メンバーの新八、そして“真選組”の近藤、土方、沖田といった面々が揃ってしまう。犬猿の仲として馬鹿をやりあう一同だったが、ここに緑の肌、角、牙……という恐ろしい見た目の“屁怒絽一族”が入ってきたことで、空気が一変するのだ。
屁怒絽たちは本来心穏やかで礼儀正しい存在だが、その威圧感に飲まれてしまった一同は、彼らを刺激しないように穏便に立ち回ろうと奮闘していく。しかし、なにもかもが空回り……ときには協力し、ときには足を引っ張り合いながら地獄の“入浴タイム”を過ごすこととなる。
屁怒絽たちにとって適温である超冷水にひたすら耐えたり、勢いあまって失神させてしまった屁怒絽の父親に近藤が成りすましたり、果ては彼らにとって非常に重要な角を勢い余ってへし折ってしまったり……無論、本作お得意の“下ネタ”も随所に盛り込まれており、その内容は放送コードギリギリのものばかりだった。
ちなみに、本エピソードでは屁怒絽一族すべてを声優の玄田哲章さんが演じており、その細かな演じ分けも楽しむことができる。珠玉の“お風呂回”といえるだろう。
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