■掟はどうした? 北斗神拳と南斗水鳥拳を同時に食らった牙一族の「ケマダ」
さて、ジャッカル一味のあとは牙一族が登場する。
マミヤの村に突如現れた牙一族の集団を率いているのは、ケマダだ。どうやら仲間がやられたようで、ひどく怒っている。
牙一族には仲間がやられたら、その村の女や子どもまで皆殺しにする掟があるそうで、ケマダはマミヤの弟・コウを捕らえ、「血には血を!!」と熱く訴え、無情にも殺してしまった。
そして、その勢いで村を襲うのかと思ったら、なんとそのまま車で去っていくではないか! え、掟はどうした? 無駄にケンシロウの怒りを煽っただけである。地味にゲスいキャラだ。
さて、ケマダは当然ながらケンシロウによってやられる。ここでケンシロウが披露したのが「北斗千手壊拳」。両腕が光るように見え、無数の拳がケマダに炸裂! いちいち秘孔を突かなくても拳のパワーだけで死にそうなのだが……でも、ここからが北斗神拳の怖さだ。
神経がマヒしているのか「あ…あれ…痛くもかゆくもない…」と、キョトンとしているケマダ。ケンシロウは「しかし…きさまの命はあと5秒!!」と冷酷に言い放つ。
そうなのだ。ケンシロウは数秒間の間にケマダを後悔させるという離れ業を披露していた。これって、拳が当たった瞬間に絶命するよりも恐怖だろう。
“5秒なんてイヤだ”と駄々をこねるケマダ。それに対し「では 今 死ね!!」と、レイの南斗水鳥拳が炸裂。あっさりと切り刻まれてしまった。
5秒後、最終的に秘孔が炸裂して内部破裂するのだが……そのころにはケンシロウとレイは遥か向こうを歩いている。さすが屈指の拳法家たち、歩くスピードもケタ違いだ……。
さて、序盤に登場したゲスキャラたち。いずれも初登場時にはインパクト大だったものの、なぜかボスにはなれないイメージだった。しかし、「たわば!!」を含め、死に際にまである種のインパクトを残したことは間違いないだろう。