『寄生獣』や『鋼の錬金術師』にも… “しばしの別れのあとの再登場”が嬉しすぎた相棒キャラの画像
©荒川弘/鋼の錬金術師製作委員会

 漫画やアニメには、主人公が絶対的な信頼を持って一緒に行動することのできる相棒のようなキャラが存在する。その関係性は腐れ縁や同じ境遇の持ち主などさまざまだ。

 そんな相棒キャラが道半ばで命を落とすこともそう少なくはない。読者からすると、「最後まで主人公と一緒にいてほしかった」と思ってしまうはずだ。しかしその中には、死んだと思いきや実は生きていた……そんなキャラもいたりする。

 そこで今回は、永遠の別れになったと思いきや、再登場してファンを喜ばせたキャラを紹介していきたい。

■『寄生獣』ミギー

 まずは、岩明均氏による『寄生獣』(講談社)に登場する異例の相棒キャラ、ミギーからだ。ミギーはパラサイトと呼ばれる存在で、泉新一の右腕に偶然寄生してしまった生物である。

 最初の頃のミギーは人間に対して何も感情を抱くことはなく、新一もミギーのことを冷酷な生物としか思っていなかった。

 それが、新一とともに寄生生物と戦ううち信頼関係が築き上げられ、ミギーも人間の気持ちが分かるようになっていく。最強の敵である後藤と戦闘になった時には、ミギーが新一を逃がすために自らが囮になったほどだ。ここでミギーははっきりと自らの死を感じ取り「これが……死か……」とまで思っていた。このシーンには絶望しかない。

 新一もいつしかミギーのことを心を許せる相棒として認めていたので、その別れには本気で悲しんで号泣してしまう。読者もあのままミギーは死んでしまった、そう思っていたはずだが……。まさかの復活を遂げることになる。

 それが発覚したのは後藤との再戦の最中。なんとミギーは後藤の身体の中に寄生して生き延びており、内部を破壊して現れたのだ。そこから新一の右腕に戻って、戦力を削がれた後藤を倒すことに成功する!

 このシーンは読者も「ミギーよく戻って来た!」と感激したに違いない。しかし、その後すぐにミギーは永遠の眠りについてしまうことになり、再び悲しい別れとなってしまった。それでも数年後に、新一の彼女・里美を救うために一瞬だけそっと手助けをしたのが嬉しい。「いつまでもメソメソしてるんじゃない 疲れるから自分で持ちな」は、ミギーらしい最後の言葉だと思ってしまった。

■『約束のネバーランド』ノーマン

 次は原作:白井カイウ氏、作画:出水ぽすか氏による『約束のネバーランド』(集英社)のノーマンだ。ノーマンは主人公・エマやレイと「食用児」を育てる施設で過ごしてきた仲間で、生まれてからずっと固い絆で結ばれていた。

 食用児はある程度成長すると、「鬼」の食材として「出荷」されることになる。ある日、ひた隠しにされていたその秘密を知ったエマたちは、施設からの逃亡を計画することにした。そのためには施設の子どもたちを鍛え上げ、脱出ルートの確保をして、「ママ」――飼育監であるイザベラに悟られないようにしなくてはならない。

 そんな高難易度のミッションをクリアしていく中、無情にもノーマンの「出荷」が決まってしまう。出荷はそのまま死を意味するので、その時点でノーマンの死が確定したことになる。エマもレイも絶望に落とされ、それでもノーマンの意志を継ぐために脱獄を決行したのだ。

 やがて脱獄に成功して世界の全貌が見え始めた頃、彼らはノーマンとまさかの再会を果たすことになる。ずば抜けて優秀な頭脳を持っていたノーマンは、食用ではなく研究の方で使えるということで生かされていたのだ。

 さらにノーマンは施設内で仲間を作って、鬼を一掃するために自らの組織を作り上げていた。「流石ノーマン!」と感心するのと同時に、エマやレイと再会するシーンにもかなりグッときてしまう。

 最後はこの世界を終わらせるために、3人で力を合わせて改革を起こすまでになったので、やはりこのメンバーが揃わないとダメなんだなとも感じさせられた。

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