■『コードギアス 反逆のルルーシュ』
最後は『コードギアス 反逆のルルーシュ』の最終回を紹介していきたい。この作品は戦争をしている人間の気持ちに見どころがある。
主人公のルルーシュは、母親を目の前で殺され、国を追われ、復讐する機会をうかがっていた。そんな時に謎の女性C.C.によって特殊な能力「ギアス」を与えられる。ルルーシュのギアスは「絶対遵守」というもので、掛けた命令は絶対となり、そこから逃れることはできない。
ルルーシュはそんな力を利用して自らの組織である「黒の騎士団」を立ち上げ、謀反を起こすことになった。それは決して楽な道ではなく、同級生を危険に晒し、親友と決別したり唯一の理解者だった異母妹を自ら殺してしまったりという最悪な状況が訪れる。
ルルーシュは心が折れそうになっていたが、彼は最愛の妹ナナリーのため、彼女が安心して暮らせる世界を作ってやりたかった。ルルーシュは正体を明かすことは一切なかったので、孤独な戦いがずっと続いていた……。そして、最大の目的だった父親を倒すと、最後の総仕上げに入ることになる。
それが「ゼロレクイエム」で、親友のスザクにだけ自らの正体や計画を話し、大勢の前でルルーシュが憎まれ役を買って処刑されるというものだ。彼はスザクを真の英雄にして人々の憎しみの連鎖を断ち切るために、自らの命を犠牲にした。このシーンは、これまでのルルーシュの孤独な戦いに終止符を打つとともに、あれだけ頑張ったのに愛する者たちと一緒にこれから先を歩めない、そんな歯がゆさがある。
ルルーシュがギアスを得ていなかったら、もっと別の方法で国を変える力も持っていたと思う。そんな幸せな結末も見てみたかった……。
オリジナルアニメには、原作ありのアニメに負けないくらいクオリティの高いものがある。そして、今回紹介したオリジナルアニメ以外にも、最終回でガチ泣きしてしまう作品もあるはずだ。
そんな作品はこれからも増え続けるだろうし、どんどん増えてほしい。今回紹介した以外にも、個人的には『Angel Beats!』や『神様になった日』などもかなり感動した作品だ。