■『ONE PIECE』シーザー・クラウン
最後は尾田栄一郎氏による『ONE PIECE』(集英社)のシーザー・クラウンだ。シーザーはパンクハザードに住む科学者で、マッドサイエンティストという称号にふさわしい。大量殺戮兵器の開発や人体実験をいとわないところからも、その異常性がよくわかるだろう。
そんなシーザーは「ガスガスの実」の能力者で、大気の操作やあらゆるガスを生み出すことができる。空気中の酸素濃度を変化させることで、燃焼率を上げたり窒息させたりすることも可能で、かなり便利な能力でもある。
これにはルフィ達も苦しめられて、シーザーに近づくことすら難しい状況となった。しかしシーザーの能力の効果範囲は意外と狭いので、ルフィのように遠くから攻撃を当てられる能力者とは相性があまり良くない。
そのため、シーザーは最終的にルフィの渾身の一撃である「灰熊銃(グリズリー・マグナム)」を食らって倒されることになった。途中まではかなり強力な能力だと思われたが、覇気が使用できる能力者相手だと分が悪い……。しかも動きがかなり遅いので、攻撃をまともに当てられることが何度もあった。
『ONE PIECE』だけで見ると能力の相性というものもあるので、この能力は最強とは言いがたいが、それでも使い方によってはかなり使える能力だと思う。
酸素は人間に欠かせないものである。それを操作されてしまうと、あっさりと死んでしまうことになるので、能力として使われるとかなり絶望的だ。その一方であまりにもチートすぎるから、それほど使用されない能力ともいえるだろう。