■なぜか1度しか使わなかった時間停止『キン肉マン』ペンタゴン
ゆでたまご(原作:嶋田隆司氏、作画:中井義則氏)が手掛ける『キン肉マン』。「キン肉バスター」など肉体派な必殺技のイメージが強い本作にも、時間停止の使い手がいる。それが五芒星が描かれた正義超人・ペンタゴンだ。
「夢の超人タッグ編」で従兄弟のブラックホールとともに「四次元殺法コンビ」として宇宙超人タッグ・トーナメントに参加したペンタゴンは、キン肉マン&キン肉マングレートのコンビ「マッスル・ブラザーズ」と戦う。
最初はグレートに圧倒されるペンタゴンとブラックホールだったが、相手の仲違いをきっかけに反撃を開始。とくにペンタゴンが使った時間停止技「ストップ・ザ・タイム」は実力者グレートの動きすら止めてしまい、パイル・ドライバーに繋げる活躍を見せた。
しかし、ペンタゴンが時間停止を使ったのは、グレートへのこの1回だけ。あとは空間を操作する「クロノス・チェンジ」を主軸に戦うも、「マッスル・ブラザーズ」の合体技「マッスル・ドッキング」の前に敗れ去った。
強力な時間停止も使わなければ意味がない。「ストップ・ザ・タイム」を多用する作戦をとっていれば、また違う結果だったかも?
攻略困難な「時間停止」を敵が使うからこそ読者はハラハラするし、倒せたときにこれ以上ないカタルシスを感じられる。言い方を変えれば、時間停止能力は倒されるための能力ともいえるのだ。
もしあなたが時間停止能力に目覚めたら理想のやられ方も考えるべき……かもしれない。