■アニメ化で物議をかもした『まいっちんぐマチコ先生』

 エッチな描写が多い漫画・アニメの代表格として、1980年から『少年チャレンジ」で連載が始まったえびはら武司さんによる『まいっちんぐマチコ先生』も外せない。テレビアニメ化もされたことで、セクシーな描写の数々が当時の少年たちの脳裏に焼きついていることだろう。

 主人公は、ナイスバディな新任教師の麻衣マチコ。生徒の池上ケン太をはじめとするスケベ男子たちから執拗な“攻撃”を受け、「まいっちんぐ」と言いながら困り顔や泣き顔をするというのが定番の流れだ。

 作中でマチコ先生は、ほぼ毎回、下着姿か布一枚すらつけていない状態になる。ケン太に脱がされるパターンがほとんどだが、意外と積極的で破天荒なところがあり、自ら脱いで逆に彼らを追い詰めることもしばしば。さらに、天然ゆえになぜかパンツを履き忘れノーパンで学校に来ることもあった。

 そんな『まいっちんぐマチコ先生』は、1981年10月から2年にわたって19時30分からの時間帯にテレビアニメが放送された。原作同様、マチコ先生は毎回あられもない姿にされており、第一話目から、胸タッチにパンチラ、シャワーシーンとかなり詰め込まれていた。しかも、胸はバストトップまでしっかりと描かれているので、よりリアルに見えてしまうのである。

 また、バニーガールのコスプレをしたマチコ先生が舞台上で全裸にされる、牛の授乳現場で牛と間違えて乳しぼりをされるといった想像の斜め上をいくシーンが多かったのも『まいっちんぐマチコ先生』ならではだ。

 こうした超刺激的なアニメを平日19時30分というゴールデンタイムに流していたというのは、現代からするとにわかには信じられないかもしれない。

 令和に比べ性描写へのハードルが低かった昭和時代でも、今回紹介した2作品は少年誌ということもあり、挑戦的な漫画だったことだろう。後のラブコメへも大きな影響を与えた偉大な漫画であるのは言うまでもないが、昭和時代には他にもちょっとエッチな漫画が多く生み出されている。みなさんがドキドキしながら読んだ漫画はなんだろうか。

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