ドラマ『不適切にもほどがある!』で注目される「1986年の学校生活」 “改造制服”に“厳しすぎる部活”、“女子のブルマ”も…の画像
『不適切にもほどがある!』(C)1995-2024, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.

 阿部サダヲさん主演のTBSドラマ『不適切にもほどがある!』が話題だ。本作は阿部さん演じる昭和を生きる体育教師・小川市郎がひょんなことから現代にタイムスリップし、コンプライアンスに固められた現代社会に一石を投じる社会派コメディだ。

 そもそも市郎が生活していたのは、1986年のバブルがスタートした時期。ドラマではその時代の風景が再現されており、当時の懐かしさに浸る視聴者も多いようだ。今回は、この当時の学校生活とはどのようなものだったのか、あらためて振り返ってみたい。

■モテる男は短ラン&ボンタン!? 『改造制服』

 80年代は校内暴力が社会問題にもなっており、中高ではいわゆる“不良”や“ヤンキー”も多かった。

 ヤンキーたちが着る制服は既定のものではなく、極端に短い丈の「短ラン」や、作業着パンツのような「ボンタン」を組み合わせたものが多く、これを着ていたほうが女子生徒からモテる風潮があった。

 これらの制服は「改造制服」とも呼ばれ、派手な裏地や刺繍が入ったデザインもあった。学校によっては改造制服を着るのが一般生徒にも及び、これらを製造した制服会社の市場規模はなんと100億円にものぼったという。

 そして改造制服にあわせて、髪型も独特。ビシッと決めた「リーゼント」だったり、「アイパー」と呼ばれたオールバック風パーマも人気だった。

 どのようなファッションだったか気になる方は、1986年に絶賛連載中だったきうちかずひろさんによる漫画『BE‐BOP‐HIGHSCHOOL』で、ぜひ確認してほしい。

■厳しい上下関係や理不尽なルールがあった『部活』

 昭和の時代の部活は、今よりも厳しい傾向にあった。『不適切にもほどがある!』でも描かれていたが、運動部では「水を飲むな」というルールもたしかにあった。

 今では考えられない理不尽なルールだが、当時は水を飲まずに運動をすることこそ“根性が鍛えられる”と考えられており、決められた時間以外、水を飲むことはできなかった。

 これは83年から甲子園で活躍した桑田真澄さんも証言しており、部活中に喉の渇きに耐え切れず、トイレの水や雨上がりにできた水溜りの水を飲んだ経験もあるという。

 また、当時の部活は先輩後輩の上下関係が厳しく、球技部においては1年生は球拾いのみ、先輩への挨拶は絶対などのルールもあった。破った者には“うさぎ跳び”で校庭1周といった罰則もあり、もはや部活というより“修行”に近い内容も多かったのである。

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