『ドラえもん』や『アルプスの少女ハイジ』にも… アニメで放たれた“一般人老人キャラの心に残るひと言”4選の画像
てんとう虫コミックス『ドラえもん』(小学館)第6巻・書影より

「長く生きてきた人の言葉は重みが違うな」と、思った経験はないだろうか? その豊富な経験から出てくる言葉は時に優しく、時に厳しく心に残る。それはアニメであっても同じことだ。

 今回は筆者が大人になった今、改めて感銘を受けたアニメの“一般人老人キャラ”の名言を4つ紹介する。

■『おもひでぽろぽろ』タエ子の祖母の“わが身を振り返りたくなるひと言”

『おもひでぽろぽろ』は、岡本螢さん原作、刀根夕子さん作画の漫画を映画化した『スタジオジブリ』作品である。27歳のOL・タエ子が田舎への旅行をきっかけに、さまざまな思い出をよみがえらせ自分の生き方を見つけていく姿が描かれている。

 本作の中で印象的なのが、回想シーンで出てくるタエ子の祖母の言葉だ。普段は控えめで物静かな祖母だが、タエ子とその姉が服やらバッグやらをめぐって騒がしくケンカし、母と父もろくにたしなめようとしない場面では、「うちの子は みんなわがままだよ」という言葉で皆を黙らせていた。

 ここで筆者が考えたのは、「うちの子」には実際に子どもであるタエ子と姉だけではなく、大人であるタエ子の両親も含まれているのではないか?ということだ。

 一聴すると孫たちだけを𠮟るようなセリフだが、おばあちゃんは戦争を経験した世代だ。戦争が終わり、食べるものも寝るところもある平和で豊かな時代だというのに、ささいなことでケンカになりお互いを思いやれない「うちの子」たちを見て、わがままだと言ったのかもしれない。

 親になった大人も自分の身を振り返りたくなる名言だ。

■『フランダースの犬』ジェハンじいさんの“理解しようとしてくれる人の大切さを教えてくれるひと言”

フランダースの犬』は「世界名作劇場」の中でもとくに有名な作品で、イギリスの児童文学を原作としている。貧しい少年・ネロとその祖父であるジェハンじいさん、そして犬のパトラッシュをめぐる物語だ。

 ネロは裕福な家庭に生まれた少女・アロアと仲が良いのだが、その父であるコゼツからはキツくあたられ「怠け者」とまで言われていた。

 ある日、馬車が壊れたのをきっかけに、アロアは遠く離れた学校までの道のりを牛乳配達の仕事に行くネロと一緒に歩くこととなる。結果、彼女は靴ずれと疲れで歩けなくなるほどつらい思いをした。こうしてネロのつらさを垣間見たように思ったアロアは、コゼツに「ネロは怠け者じゃない」「ネロをいじめないで」と懇願する。

 一方のネロは、人が本当につらいかどうかなんて同じ行動をしただけでわかるのだろうかと疑問を持つ。アロアと違い、ネロはあの道のりを歩くことを苦にしていなかったから当然だろう。

 そんなネロの疑問にジェハンじいさんは「人間、自分が本当につらい思いをしないとなかなか人のつらさをわかってやろうなんて気にはならんからな」と答える。

 人は、他人のつらさは本当の意味ではわからないかもしれない。だがそうだとしても、理解しようとしてくれたことにも意味があるのではないだろうか。自身も戦争の経験があり、つらい思いをたくさんしてきたおじいさんだからこそ、この言葉が出てきたのかもしれない。

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