輪切りのソルべに重ちーの最期…『ジョジョの奇妙な冒険』脳裏に焼きつく「むごすぎ」死亡演出の画像
(C)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会

 荒木飛呂彦氏による『ジョジョの奇妙な冒険』(集英社)は、発行部数1億2000万部を超える人気作品だ。現在も第9部として、『TheJOJOLands』(集英社)が連載中で、シリーズ開始から35年以上経った今もますます盛り上がりを見せている。

 同作は、1ページ先すら読めないストーリー展開が何よりも魅力だが、その分、過去のシリーズでは予期せぬ「退場」で読者を驚かせたケースも珍しくない。今回は、そんな『ジョジョ』の死亡シーンに着目し、特に悲惨な最期を迎えたキャラを振り返りたい。あんな死に方はしたくない……そんなシーンばかりだ。

■ツェペリの胴体切断!

 まずは、第1部に登場したウィル・A・ツェペリから。主人公のジョナサン・ジョースターは、宿敵ディオと戦うために波紋を習得することになるが、そのきっかけとなったのがツェペリだ。ツェペリは、ジョナサンに波紋の技術を叩き込むことを自らの使命ともしていた。

 そしてディオとの戦いの道中でのタルカスとの戦闘の際、ジョナサンが窮地に立たされた場面でツェペリは彼を救うために動く。しかし、タルカスの必殺技「天地来蛇殺」によって重々しい鎖で引きちぎられるように胴体を真っ二つに切断されてしまうのだった。

 ツェペリは即死することはなく、残りわずかな時間を活かしてジョナサンに自らの力の全てを託すことになる。それによってジョナサンがタルカスに勝つことができたが、彼の死はあまりにも衝撃的だった。

『ジョジョ』シリーズでは後にも数々の味方キャラたちが突然の退場をすることになるが、主要キャラがこのような酷い最期を迎えたことに驚いた読者は多かったことだろう。胴体を切断されてもなお、必死にジョナサンに力を託そうとするツェペリの様子はあまりにも痛々しい……。第3部でアヴドゥルがポルナレフを生かすために、腕だけを残して死亡したシーンと被ってしまう、仲間のために自らを犠牲にした辛いシーンのひとつだ。

■味方の退場が少ない第4部での重ちー顔面崩壊!

 続いては第4部より、矢安宮重清こと重ちーだ。重ちーは、中学生のスタンド使いで仗助の友人。そしてその最期は、本人が望まない形で殺人鬼・吉良吉影に近づいたために巻き込まれて死んでしまうという、可哀想なものだった。

 重ちーはある日、吉良のサンドイッチの袋と自分のものを間違えて持ってきてしまい、その中から吉良が殺した女性の手首を見つけてしまう。それにより二人は戦うことになるが、吉良のスタンド「キラークイーン」によって「顔半分が内部で吹っ飛んで脳味噌が3分の1ぐらい顔の肉とシェイクされた」状態にまでダメージを受けてしまう。

 重ちーの可哀想なところは、即死ではなくギリギリ生かされていた点だろう。彼は吉良というヤバい男の存在を友人である仗助に伝えるため、必死に高等部の教室を目指す。だが、吉良はそんな重ちーの行動を先読みし、スタンド能力によってドアノブを爆弾に変えることで、彼が仗助の元にたどり着く寸前のところで吹き飛ばしてしまうのだった。

 吉良の危険性を教えるためにとあがく重ちーの姿は悲惨でしかない。しかも彼はまだ中学生。退場者の少ない第4部ゆえ、特にその可哀想な最期が印象的だった。

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