2024年1月26日に『機動戦士ガンダムSEED』の劇場版『機動戦士ガンダムSEED FRRDOM』が公開となる。2004年に放送されたテレビアニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』より、約20年の月日を経ての完全続編となる。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』から2年後の世界が描かれる同作。待望の新作というだけでなく、技術が進化した先で登場する新機体や、気になっていたキャラクターのその後がどう描かれるのか気になるところだろう。
現在まで多くの作品が作られてきた『ガンダム』シリーズでは、物語の途中でハッキリと退場したキャラがいる一方で、行く末がどうなったのか、想像するしかない人物も少なくなかった。今回は、過去のシリーズから、最終回後の動向が気になるキャラをいくつか見ていきたい。
■初期主人公の中でも描写が少ないカミーユのその後
『ガンダム』シリーズ2人目の主人公であるカミーユ・ビダン。アムロ・レイやシャア・アズナブルほどではないにせよ、知名度はそれに次ぐほどである。にもかかわらず、その後の作品でカミーユがクローズアップされることはなかった。
『機動戦士ガンダムZZ』のジュドー・アーシタや、『機動戦士ガンダムF91』のシーブック・アノーは、長谷川裕一氏による漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』で、その後が描かれている。
しかしカミーユに関しては、『機動戦士ガンダムZZ』で精神疾患が回復に向かっていると見受けられる登場シーンがあったのみで、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』には未登場。外伝的物語では松浦まさふみ氏の漫画『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』で医者として登場しているが、その後の時系列で登場することはない。
『機動戦士Zガンダム』作中で、カミーユに降りかかったことを考えると、カミーユに再びモビルスーツに乗ってほしいと思う人は少ないだろう。ファ・ユイリィと一緒に、できる限り穏やかに暮らしていてほしいものである。
■ターンタイプ2体と繭へ…ギム・ギンガナムのその後
続いては『∀ガンダム』に登場した艦隊総大将、ギム・ギンガナムのその後について。
ラスボス的ポジションであったギンガナムは、最終回ではターンAとターンXとともに、月光蝶の繭に包まれることとなる。気性が荒く、最終的にはディアナに反抗し、武力による世界征服に乗り出すこととなった。最終盤ではターンXに意識を乗っ取られているような描写も見受けられる。
『∀ガンダム』は宇宙世紀で起きた戦争の歴史を「黒歴史」と称し、全ガンダムの終着点としての物語を描いた作品。そのため続編が作られることはないと考えられるが、そういった経緯の中で、敵将のギンガナムがナノマシンを持つターンタイプの機体と一緒に取り込まれるというのは、少し不穏だ。その先の物語をつい想像してしまう結末と言えるだろう。