宇宙世紀『ガンダム』シリーズ「一年戦争からシャアの反乱まで戦い抜いた」アニメでの活躍も見たい“外伝”の名キャラクターの画像
バンダイのプラモデル「HGUC ブルーディスティニー2号機 “EXAM” 1/144」

 宇宙世紀0079年の一年戦争から始まり、宇宙世紀0093年のシャア・アズナブルの反乱まで。長きにわたるアムロ・レイとシャアの因縁は、『ガンダム』シリーズで描かれる物語の、一番のメインテーマと言ってもいいだろう。

 地球連邦軍とジオン公国軍による一年戦争は、ジオン軍の敗北で決着がつくものの、その後もネオ・ジオン軍、ティターンズ、エゥーゴや、その派生組織や残党組織が群雄割拠することとなる。宇宙世紀0079年から0093年は、まさに戦乱の世であった。

 そんな宇宙世紀の時代を戦い続けた人間が、アムロやブライト・ノア、シャア以外にも存在する。今回はアニメでは描かれていないものの、外伝ゲームやスピンオフ漫画に登場した、名パイロットたちを振り返りたい。

■ブルーディスティニーパイロット「ユウ・カジマ」

 外伝ゲームの中でも特に有名なセガサターン用ゲーム『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』。その主人公である、プレイヤーの分身となるのがユウ・カジマである。

 ユウが活躍したのはおもに一年戦争時。蒼いジムとの遭遇がきっかけとなり、試作型MS・ブルーディスティニーや対ニュータイプ用OS・EXAMシステムと深くかかわることとなった。

『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』はマルチエンディングを採用する作品のため結末は分岐しているが、最高ランクでユウはシャアの反乱に参加し、軍を退役することとなる。

 その後、スピンオフ作品でたびたび登場することになるが、ほとんど全ての作品において、このベストエンディングの展開が採用されている。ユウが客演し、ジェガンでアクシズを押し返す描写はもはや定番化しているといってもいいだろう。

■近年、評価が爆上がり「ボッシュ・ウェラー」

 漫画『機動戦士ガンダムF90』の登場人物であるボッシュ・ウェラーも、一年戦争からシャアの反乱まで戦い抜いたパイロットの一人であり、その後のオールズモビル戦役まで現役であった。

 一年戦争ではジオン軍に所属。親衛隊として専用カラーのゲルググで戦った。その後、グリプス戦役ではアムロと同じ部隊に所属。以降、アムロと半生をともに過ごすこととなる。

 シャアの反乱時には、ロンド・ベルにおいてジムIIIで5thルナ作戦に参加した。また、前述のユウと同じく、アクシズ落としの際にはジェガンでアクシズを押し返そうとしていた。

 その後のラプラス事変やマフティーの動乱では、詳しい描写は無いものの、現役のパイロットを続けており、かつブライトとも知り合いである。何らかの形で知ることとなるか、直接、間接的に関わっていてもおかしくはなさそうだ。

『機動戦士ガンダムF90』では、その後のオールズモビル戦役が描かれるが、ガンダムに取りつかれた小物のラスボスという印象のキャラクターであった。

 しかし、『月刊ガンダムエース』2019年8月号より連載されている『機動戦士ガンダムF90FF ファステストフォーミュラ』で深堀りされることとなった。これにより追加された新たな設定により深みが増し、その苦悩の意味が明確化。評価がガラリと変わった人物だ。

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