『シュート!』や『DAYS』にも登場! 『週刊少年マガジン』高校サッカー漫画の“主人公チームを支える頼れる主将”たちの画像
週刊少年マガジンコミックス『シュート!』第22巻(講談社)

 12月28日から第102回全国高校サッカー選手権大会が開催される。高校3年生は基本的に部活を引退している時期だが、そんななか、高校サッカーはまだまだ熱戦が繰り広げられている。

 さて、冬の寒さを忘れるほど盛り上がる高校サッカーだが、『週刊少年マガジン』(講談社)にも高校サッカーを題材とした名作漫画が多くあった。筆者は主人公たちよりも、チームの要として活躍する主将が好きだったものだ。

 そこで、マガジンのサッカー漫画に登場するチームの大黒柱だった頼れる主将を見てみよう。

■天才から闘将へ…苦しいときも背中でチームを引っ張る『シュート!』神谷篤司

 まずは、大島司氏による『シュート!』の神谷篤司だ。

 主人公の田仲俊彦(トシ)は、掛川高校のサッカー部所属の1年生。中学時代は強烈な右足のシュートを持つストライカーだったが、入部当時のキャプテンで絶対的エースの久保嘉晴に才能を見出され、左足を武器にする「幻の左」が編み出されていく。

 世代トップクラスの実力で、チーム創立2年目だけに監督的存在でもある天才プレイヤーの久保だが、実は持病を抱えていた。インターハイ静岡県予選の準決勝で脅威の11人抜きをしたところで倒れ込み、そしてそのまま医務室で息を引き取ってしまう。その事実を試合後に知ったチームは精彩を欠き、決勝戦は大敗を喫する。

 そこで主将は、久保の親友でもある神谷となる。彼は温厚な久保と違って粗暴な面もあるが、強引にチームを引き締める役割を担った。

 神谷は自分が久保と違って天才ではなく、比較されても実力が足りないことは分かっていた。それでもトータルフットボールを目指していた久保の遺志を継いで、どれだけチームが劣勢になっても諦めず、闘志溢れるプレーで奮い立たせる。久保はもちろん凄かったのだが、神谷だからこそチームもあれだけ強くなったといえるかもしれない。

 閃きからのキラーパスと試合の流れを読むセンスは抜群で、久保亡きあとにもっとも成長したのはトシではなくて神谷だったともいえるだろう。苦しいときに背中でチームを引っ張る主将って、とってもカッコいいと思う。

 キーパーの白石健二と折り合いが悪くて、ちょっとした小言も聞き逃さない地獄耳のやりとりは可愛らしかったものだ。

■視野に広さと責任の強さでチームを牽引する『エリアの騎士』織田涼真

 次は、原作:伊賀大晃氏、作画:月山可也氏による『エリアの騎士』だ。タイトルだけではサッカー漫画に思えないが、こちらも面白かった。

 主人公・逢沢駆は、天才的サッカー選手の傑を兄に持つ。しかし2人は交通事故に巻き込まれて重体となってしまい、傑は脳死状態に……。そしてその心臓を移植された駆は、一命を取り留める。

 高校生となった駆は江ノ島高校サッカー部でどんどん上達していくのだが、このチームのキャプテンが3年生の沢村優司だ。沢村は献身的にチームを支え、個性的なメンバーが揃うサッカー部を引っ張っていく。

 そんな沢村も立派なキャプテンだったが、筆者的には1学年下で次の主将となった織田涼真が好きだったな。

 江ノ島サッカー部には傑も認めていたほどの実力者・荒木竜一がいるのだが、しかし彼は自称“王様”として君臨し、ワガママでお調子者。暴飲暴食をして体重を一気に増やしてしまうなど、なにかととんでもないヤツだった。

 そんな荒木をビシッと叱り飛ばすのが織田である。素行は悪くともサッカーセンスは抜群の荒木にチームメイトも手を焼くなか、織田は規律に厳しい面を見せていた。

 部活などチームのなかでは、実力のある選手が幅を利かせていることもよくある。こういうキャプテンがいれば頼りになるだろう。ただ、時に荒木をはじめチームメイトにいじられたりもしており、そんな姿も可愛く思えて親近感が持てて良かった。

 織田の見せ場は各試合の随所に訪れる。ロングパスやポジショニングのセンスもあり、攻守に渡ってチームを引っ張る。荒木が2列目でボールをキープできるのも、織田の献身的な動きあればこそ。そして、ディフェンス面でも貴重な存在だ。

 最強チームの東京蹴球学園戦では、傑に匹敵するレオナルド・シルバからの絶妙なパスに合わせたFWパトリック・ジェンパのシュートを見事にスライディングで防いでいた。ここぞというとき、キャプテンとしてしっかりと活躍する織田の姿はカッコよかった。

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