『ダイの大冒険』ヒュンケルや『キン肉マン』ロビンマスクも…「生きとったんかーい!」と思わずツッコんだ…何度も復活して読者を驚かせたキャラの画像
『キン肉マン』VOL.03

 漫画やアニメで死んだはずのキャラが復活する展開は、否が応でも盛り上がる。読者がキャラの死を悲しむほど、復活したときの感動はより大きくなるものだ。

 バトル漫画ではおなじみの復活展開だが、何事にも”やりすぎ”は存在する。この記事では、復活をくり返しすぎて読者を驚かせた不死身キャラを紹介しよう。あなたが「生きとったんかーい!」と、思わずツッコんでしまったキャラはいるだろうか?

■不死身の代名詞!? 『ダイの大冒険』ヒュンケル

 今回のテーマで真っ先に語るべきキャラがいる。それが『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』(監修:堀井雄二氏、原作:三条陸氏、作画:稲田浩司氏)の「ヒュンケル」だ。ダイたち勇者パーティーの頼れる戦士は何度も死んだと思わせ、同じ数だけ生還してきた。

 最初は、魔王軍不死騎団長としてダイたちに立ちはだかったヒュンケル。ダイとの死闘とマァムの愛によって正義の心を取り戻すも、氷炎魔団長・フレイザードの手にかかり、溶岩に呑まれてしまう。

 最後に命がけで弟弟子たちを救ったヒュンケルに、当時の読者は「死んだ!」と確信した。だが、のちのバルジ島編でまさかの再登場。しかもダイたちの味方として、ハドラーと戦う大活躍を見せたのだ。

 その後もヒュンケルの不死身っぷりは止まらない。先述したハドラー戦では生命エネルギーをふり絞る奥義「グランドクルス」を使うも、復活。さらに、ハドラー親衛騎団の女王・アルビナスの一撃を受け「もう二度と戦えまい……」とバランに告げられるも、復活。

 極めつけは、バーンパレスでの決戦だ。装備を捨て“HP1”になっても戦い抜き、戦友ラーハルトに後を託したヒュンケルはとうとう力尽きる。とても穏やかな表情で眠りにつくヒュンケルに、今度こそ「死んだはずだ!」と思った読者は多い。

 ……だが、ヒュンケルは復活した。ライバルのヒムが「今 こいつは はじめて安らかに眠っているんだ…」と言ってはいたが、本当に眠っていただけで、回復魔法であっさりと目を覚ましたのだ。タフすぎる。

 結局、ヒュンケルは最終回まで生き残った。作中で「不死身はヒュンケルの代名詞…」というセリフがあるが、本当にそうとしか言えないその復活劇は、読者の心に刻まれている。

■友情が不滅なら本人も不滅!『ONE PIECE』Mr.2ボンクレー(ベンサム)

 次は、尾田栄一郎氏の『ONE PIECE』から、Mr.2ボン・クレー(ベンサム)を紹介したい。

 秘密結社バロックワークスのエージェントとして、主人公・ルフィ率いる“麦わらの一味”に立ちはだかったボン・クレー。だが、生来の愉快さでルフィたちと意気投合し、「アラバスタ編」のラストでは海軍から逃げるため共同戦線を張る。

 そのさなか、アラバスタ王国王女であり、旅をともにしてきた友人・ビビとの約束を優先しようと画策する麦わらの一味に感化されたボンクレーは、彼らを逃がすために自ら囮になるのだ。「踏み外せぬは人の道」と謳い海軍に立ち向かうシーンは、涙なしには見られない。

 ボン・クレーはその後、大監獄インペルダウンに投獄され、エース救出のために乗り込んだルフィと感動の再会を果たす。バギーやMr.3に続いての復活に、読者は大いに沸き立った。

 大脱獄劇の末、ボン・クレーは自分以外の全員を逃がすため、ひとりインペルダウンに残る決断を下す。一度ならず二度までもボン・クレーに救われたルフィは「ありがとう」と感謝を贈り、ボン・クレー自身は「本望」と言い残し散っていった。最初は敵同士だった2人の2回の別れは、そのどちらもが友情を賛歌する名シーンなのだ。

 その退場は「死んだ」と思わせるには十分すぎるほど見事だった。だが、第666話の扉絵にてまさかの生存が判明。トレードマークの白鳥コートを着て元気に踊るボン・クレーの安否は、ぜひルフィにも届いてほしいものだ。

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