武器だけじゃない! 『ガンダム』“最強ニュータイプ”のアムロ・レイは「盾」の使い方も規格外だったの画像
『アムロ・レイ×ぴあ』(ぴあMOOK)

 アムロの超人的な操縦センス。『機動戦士ガンダム』の話が進むごとに常人離れしていくそれは、当時の視聴者を驚愕させ、そして今もガンダムファンの語り草となっている。

 中には、よく注目しないと理解できない一瞬見せるだけのスーパーテクニックもあり、それが『ガンダム』シリーズを何周も見るきっかけともなっているだろう。この記事では、そんなアムロのスーパーテクニックの中でも「盾」に注目して見ていこう。

■シャア専用ズゴック戦で見せたシールド裏からの射撃

 最初に紹介するのは『機動戦士ガンダム』第29話「ジャブローに散る!」より、シャア専用ズゴック戦で見せた、「シールド」を使った規格外テクニックだ。

 専用のズゴックでジャブローに潜入したシャアが、アムロのガンダムと戦闘となった際、シャアはメガ粒子砲でガンダムのシールドを撃ち抜いた。そして、シャアはニヤリとほくそ笑む。ガンダムを撃墜したか、そこまでいかなくとも手傷を与えたと思ったのだろう。

 しかし、アムロはそこまで計算していた。シールドはまるで忍者の変わり身の術のように目隠しに使用されたもので、裏側ではガンダムがビームライフルを放っていた。ビームライフルは放り投げられたシールドを裏から貫通し、シャアの乗るズゴックをかすめることとなった。

 シールドに注意を引くことでシャア専用ズゴックの動きを制限しつつ、シールドの死角から攻撃するという攻め方。縦横無尽に素早く動くシャア専用ズゴックに対して、これ以上ないほど的確である。

 シャア専用ズゴックに対するのは初めてなのにもかかわらず、こういった、的確かつエキセントリックなテクニックを咄嗟に思いつくという、時間にしてわずか数秒のカットではあるが、アムロの凄さが分かるシーンだ。

■固定砲台戦、投擲してシャッター閉鎖を阻害

 前述の使い方も、盾を投げてのテクニックだが、アムロは他にもシールドを投擲に利用している。単純に、相手に勢いよく投げつけて撃破するといったことは、アムロにとってはもはや日常茶飯事なのかもしれない。

 そんな中でも、シールド投擲が光ったのが、『機動戦士ガンダム』第18話「灼熱のアッザム・リーダー」のワンシーン。ここでジオン軍の鉱山基地を攻撃するガンダムに乗るアムロは、固定砲台を相手にすることになる。

 固定砲台は地中に格納されているが、地面のシャッターが開き地上へ首を出し射撃をするタイプ。稼働していない状態や、敵に接近されたときには地中に収納することができる。

 鉱山基地では、ガンダムに接近された際に地中へと姿を隠そうとした。しかし、そこでアムロは咄嗟にシールドを投げる。シールドはシャッターの間に挟まり、シャッターが完全に閉まるのを妨害した。その後、シャッターの隙間にビームサーベルを突き刺すアムロ。結果、中の砲台がビームサーベルで破壊されたためか、大きな爆発が起こるという流れだ。

 ここも、アムロの的確な、咄嗟の機転が光ったシーンだった。ヒットアンドアウェイを繰り返す固定砲台に対する的確な回答である。

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