■サービスカット全盛期『機動新世紀ガンダムX』

『ガンダム』シリーズのサービスカット全盛期と言えるのが、1996年放送の『機動新世紀ガンダムX』だろう。回数も多く、バリエーションも豊富だった。

 自由奔放な性格で、金髪に褐色のナイスバディの通信オペレーターのトニヤは普段から露出度が高く、第1話からシャワーシーンもあった。さらに、モビルスーツ乗りのエニルも露出度が高いボンデージファッションで、シャワーシーンだけでなく、第7話では男性と寝室でワインを楽しむシーンも。

 一方、ニュータイプでミステリアスな本作のヒロイン・ティファは、比較的小柄でゆったりとしたワンピースを着ており、普段はあまり色気を感じさせないキャラである。そんな彼女も第16話「私も人間(ひと)だから」では、大胆シーンを見せている。

 この回はニュータイプを探し海に行くエピソードだったのだが、ティファは仲間たちから一人離れ、岩陰でおもむろに裸になり、月明かりの海でイルカたちと水泳を楽しむ。ティファの意外な姿を見ることができ、なおかつ彼女にマッチした幻想的なシーンでもあった。

 ちなみに、“見えてはいけない部分”は画面に映らないよう、イルカたちがしっかり働いていた……。

 

 今回は『ガンダム』シリーズ「女性キャラの大胆シーン」を紹介してきた。初代『機動戦士ガンダム』(79年)からはじまった伝統のサービスシーンも『Z』『ZZ』としっかり受け継がれ『機動新世紀ガンダムX』(96年)で最盛期を迎える。

 その後、テレビアニメの規制強化により直接的な表現はだんだんと少なくなり、『∀ガンダム』(99年)を最後に、バストトップがあらわになるようなシーンはなくなってしまう。

 しかし、そこで終わらないのがガンダムだ。『機動戦士ガンダムSEED』では主人公であるキラとフレイのベッドシーン、『機動戦士ガンダム00』では性別を持たない中性のティエリアのシャワーシーンなどが描かれ、時代が移っていくなかでできる限りの表現を続けている。今後も『ガンダム』シリーズのサービスシーンに期待したいところだ。

  1. 1
  2. 2