ユダに拳王もボロカス…『北斗の拳』少しはバットを見習ったら…!? 忠誠心のかけらもないザコキャラたちの画像
ゼノンコミックスDX『北斗の拳【究極版】』10巻(徳間書店)

 2023年9月に『週刊少年ジャンプ』での連載開始から40周年を迎え、新アニメの制作が発表されるなど再び盛り上がりを見せている漫画『北斗の拳』。

 同作は、主人公のケンシロウをはじめとする、拳法の達人たちによる熾烈なバトルが何よりの魅力だが、それを支えるのは彼らの奥義の前に無様に散っていくザコキャラたちだ。

 199X年の荒廃した世界を舞台にした『北斗の拳』。食糧や水が不足しており、一般市民だけでなく悪者たちも生きるのに精一杯で、いつもは強い者にヘコヘコ頭を下げているものの居なくなると急に態度が変わる……そんなズル賢いザコキャラたちの姿が描かれるのも珍しくない。

 そこで今回は、バットの爪の垢でも煎じて飲ませたい忠誠心のないザコキャラを紹介していきたい。

■ジャッカルをあっさりと見捨てるザコキャラたち

 まずは、作中でもかなりの卑怯者であるジャッカルの部下たち。ジャッカルは、ケンシロウのような強い人間とは戦わないという信条の持ち主で、弱い者だけを狙っておいしい所だけを奪っていた。ある意味賢い……。

 そんな性格ゆえに、自分さえ助かればいいという考えも持っており、危なくなると部下を平気で見捨ててしまう。ジャッカルの腹心であるフォックスがケンシロウには勝てないと思うと、あっさりと見切り、部下が「しかしフォックスはあなたの右腕では!?」とジャッカルに質問をした。それに対してジャッカルは、「おれの右腕はここにある」と自分の右腕を叩いて見せるのだ。

 それを見た部下たちはジャッカルに不信感を募らせたに違いない。そのため、ケンシロウがジャッカル一味の元へと攻め入ってくると、部下たちはジャッカルをすぐに裏切る。

「あんたの首を あの七つの傷の男にさしだせば おれたちは助かるかもしれん」そう話して、ジャッカルを取り囲んだ。ジャッカルの部下を信頼しない性格が、ここで仇となって返ってきた結果だろう。

 ここまで人望のないトップも珍しく、部下たちにも「あんたは仲間を裏切るのが得意だったな」「今度はあんたの番だ」と言わせるほどだ。そして、見事にジャッカルは完全に孤立してしまい、デビルリバースに頼るしか手立てがなくなってしまった。哀れすぎる末路だ……。

■ユダの居場所をすぐに教えるザコキャラ

 次は南斗聖拳の使い手のひとり、ユダに仕えているザコキャラたち。レイとケンシロウは、決着をつけるためにユダを探し回っていた。

 そんなときに、ケンシロウが村人に嫌がらせをするザコキャラを発見。頭を握りつぶす勢いで締め上げ「ユダはどこに居る?」と質問すると、その場にいた全員のザコキャラが声をそろえて「あそこです!」と両手で指を指して知らせる。あまりにも忠誠心がない、一糸乱れない動きだった。

 しかしアジトの中に入ってもユダの姿はなく、副官ダガールが待ち構え「ユダ様はここにはおられない」「あのかたは無益な戦いは好まれぬのでな」と話す。副官だけあり少しは手強そうで、ユダへの忠誠心もありそうだが、ここでもケンシロウがダガールの秘孔を突くと、「ユダはブルータウンだあ~!!」とあっさり白状してしまう……。口を割るのがあまりにも速すぎる。

 この一連の流れからも、ユダがいかに部下に好かれていない人物なのかが分かる。レイが話すように裏切りの名の星を持つユダだからこそ、ユダは誰にも心を許していない。ユダは何のために部下を持っていたのだろうか?

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