■稀代のプレイボーイがタイムスリップ!『いいね!光源氏くん』

 えすとえむさん原作の『いいね!光源氏くん』は、現代のOL・藤原沙織と、『源氏物語』に登場する絶世の美男子でプレイボーイの光源氏との交流を描いたコメディ作品だ。実在しないとされる光源氏が、突然現代へタイムスリップする本作。設定こそファンタジーなのだが、光源氏がなぜ多くの女性を魅了しプレイボーイとして名を馳せたのか、ヒロインの沙織目線で楽しめる作品となっている。

 新しい目線で光源氏を見ることができる本作は、2020年に実写ドラマ化。翌年に続編となる『いいね!光源氏くん し〜ずん2』も制作され、今年8月には舞台化するほど人気シリーズとなった。

 どこか『パリピ孔明』と同種の香りがする本作は、クスリと笑えるラブコメディに仕上がっている。ぜひ“抹茶フラペチーノ”を飲みながら、『いいね!光源氏くん』の世界に浸ってみてはいかがだろうか。 

■智将が“打倒・京都”を画策!?『三成さんは京都を許さない―琵琶湖ノ水ヲ止メヨ―』

 さかなこうじさんによる『三成さんは京都を許さない―琵琶湖ノ水ヲ止メヨ―』は、タイトルの通り滋賀県を舞台にした作品。現代へタイムスリップしてきた戦国武将・石田三成が県知事の「特別秘書」として、滋賀県の“魅力度が低い”という汚名を返上しようと奮闘する姿が描かれている。

 京都を仇とみなし、下剋上を試みる三成。作中には“鮒鮨”や“琵琶湖の水”など、滋賀県民なら「あるある!」と言いたくなるご当地ネタもふんだんに盛り込まれ、読んでいると滋賀県に行ってみたくなる。

 何より濃すぎる三成のキャラも魅力で、智将として豊臣秀吉を支えた彼らしく、さまざまな策で“打倒・京都”をもくろむ様子をギャグテイストで楽しむことができる作品だ。

 作中には三成以外にも現代へタイムスリップしてきた戦国武将や歴史上の偉人たちが登場し、歴史ネタも見どころの1つになっている。

 

 歴史上の偉人たちが現代に蘇る転生物語たち。よく知られた人物だからこそ、有名なエピソードも多く、作中にも小ネタとして盛り込まれていることが多い。

 また、歴史を知らなくても読みやすい作品ばかりで、楽しみながら偉人たちの歴史を学ぶことができるのも魅力だ。さまざまな角度から描かれる偉人たちの姿を、“転生もの”で見てみるのもおすすめだ。

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