進撃の巨人、遊戯王、ゴールデンカムイも!演出に鳥肌…ストーリー中に「タイトルの意味」が回収された名作漫画4選の画像
『進撃の巨人The Final Season 完結編(後編)』キービジュアル (C)諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会

 さまざまな漫画が生まれている中で、タイトルは非常に重要な役割をもっている。キャッチーかつ分かりやすいタイトルにすることで、その漫画がどんな内容なのかを知らせるとともに、読者の興味を引くことができるのだ。 

 しかし、中にはそれだけではなく、深い意味をもったタイトルも存在している。漫画タイトルに隠された本当の意味が明かされたときに、鳥肌が立ってしまうことも少なくない。そこで、今回は完結している漫画から、ストーリー中でタイトル回収された漫画4選を紹介する。

■美しすぎる最終話タイトル「遊戯 王」

 高橋和希さんの漫画『遊☆戯☆王』は、内気な少年・遊戯が「千年パズル」を組み立てたことで、もう1人の人格が現れたことからはじまる作品だ。

『遊☆戯☆王』というタイトルは、2人の遊戯がカードゲーム・マジック&ウィザーズのデュエル王を目指していくことを指していると考えられていた。しかし、ストーリーが進んでいく中で、もう1人の人格である闇遊戯が古代エジプトの王・ファラオの魂であったことが明らかに。本来の名前はアテムであり、3000年前に闇の大神官との戦いで敗れたことで、自らの魂を「千年パズル」に閉じ込めたのだった。

 そして、最終的にすべての記憶を取り戻したアテムの魂を冥界へ帰すために、遊戯は王(アテム)と戦った。このときに「遊戯王」というタイトルが「遊戯と王・アテム」の2人の別離を表していたことが判明。そしてこの決闘に遊戯が勝利し、遊戯の自立が描かれた最終話のサブタイトルが「遊戯 王」であったことも、美しすぎるタイトル回収として反響を呼んだのだった。

■「いわば…『ゴールデンカムイ』か」

 山﨑賢人さん主演により実写映画化も予定されている野田サトルさんの漫画『ゴールデンカムイ』は、明治時代後期の北海道を舞台に、莫大な金塊を巡る冒険活劇。日露戦争で「不死身の杉元」と呼ばれた元軍人・杉元佐一が、アイヌ民族の少女・アシリパとともに金塊を探して旅していく。

「ゴールデンカムイ」というタイトルの意味が語られることがなかったが、杉元たちと敵対している鶴見中尉により、271話にてついに回収された。

 カムイとはアイヌ語で「神様」を意味しており、アイヌの考えではすべてのものにカムイが存在しているとのこと。そして、アイヌにとって金はまったく価値をもたないものであり、むしろ金を求めることで自然は壊され、人々は殺し合いをするため、災いの種であると考えられていた。そのため、そんな災いの種である金塊にも存在しているカムイがあるならば、「いわば…『ゴールデンカムイ』か」と鶴見中尉が発言したことで、タイトルが作中に登場した。

 まさか鶴見中尉がタイトル回収する展開になるとは思わなかったものの、その核心をついたような内容に、多くの読者が納得したタイトル回収となった。

  1. 1
  2. 2
  3. 3