冨樫義博氏が『HUNTER×HUNTER』最終回明かし大反響「ノウコって誰?」「否9割のCパターン読みたい」の声の画像
『HUNTER × HUNTER』

 毎週火曜深夜放送『イワクラと吉住の番組』内の企画「拝啓、中の人」で、11月14日と21日の2週にわたり漫画『HUNTER×HUNTER』の特集が組まれ話題となっている。

 企画内容は、作者・冨樫義博氏に質問を送り、本人から手紙で返答を貰うという何とも贅沢なもの。多くのファンに衝撃を与えたのは21日の放送で、初公開となる「最終回案」が明かされたことだろう。冨樫氏は手紙を通して、最終回はA〜C案の3パターンを考えていると発言。本人が予想するファンの反応はAパターンが「賛8:否2」、Bパターンが「賛否拮抗」、Cパターンは「賛1:否9」とのこと。そして、3パターンのどれも選ばず済むくらいの面白い結末を考えつくのが理想であり目標とも付け加えていた。

■番組で明かされたDパターンの最終回

 今回の番組では「未完のまま私が死んだらこれが結末だったということでご容赦を」という紹介文とともに、候補から漏れたDパターンの全容が明かされた。

 Dパターンはくじら島が舞台で、ゴンではなく孫の「ギン」にスポットライトが当たるストーリー。

 ギンはゴンとは逆に、才能がありながらもハンターにはなりたくないらしく、かつてのゴンと同じように池の主を釣り上げ、ハンターになることを望む母に「これでもう二度と私にハンターになれとか言わないでしょ」と囁く。

 ギンは世界中を飛び回るハンターを待つ家族の寂しさを知っており、祖父・ゴンがハンターの思い出を楽しそうに話すたびに席を外すミト大ばあばの姿や、祖母・ノウコがゴンのそばにいられなかった寂しさを滲ませている姿を思い出しながら、「私は誰かの帰りを何か月も何年も心が締め付けられる想いをしながら待つのも、自分が誰かを待たせるのもまっぴらだ!私はずっと一緒にいたい人と一緒にいる!」と決意する。そしてラストは島から彼方に飛び立った鳥を見送る誰かの後ろ姿が映し出される、といったもの。

 ゴンが家族を作り次の世代へ主人公が変わったエピローグ的なストーリーで、番組放送終了後にはSNSで「すごいものを見てしまった」「最高の番組だった」と大きな反響を集めた。

 また、最終回の内容については、今回はあくまでも「未完のまま私が死んだら」という不吉なもので、やはりファンが望むのはAからCまでの3つの案での結末。特に冨樫氏の予想するファンの反応が「賛1:否9」になりそうなCパターンについては、番組での「否が圧倒的なCをなぜ残しているかというとそれが一番私の好みだからです」という冨樫氏の発言もあり、気になる人が多い様子。Xでも「Cパターンを見てみたい」「冨樫さんがCが1番好きならCで終わってほしいかな」「やっぱりCでいってほしい、今更賛否など気にせず」「一番気になるのはC。怖いもの見たさで」といった声が寄せられた。

 たしかにこれまで絶望的な展開やどんでん返しで読者の予想を覆してきた冨樫氏が思い描く、「否が圧倒的なC」の内容は非常に気になるところである。

 またギンの祖母、つまりゴンの妻である「ノウコ」というキャラについても「ノウコって誰!?」という反応が目立っていたが、彼女はコミックス第1巻で少しだけ描かれた、くじら島にいるゴン以外の唯一の子どもだ。ゴンの船出を見送るシーンもあったが、8巻で名前がチラリと登場しただけだったため、ここにきて「ゴンのお嫁さん」というまさかの描写に驚いた人も多いだろう。こうした読者が驚くような情報をサラリと盛り込む冨樫氏だけあり、残り3つの案がとんでもない最終回であることは間違いないだろう。

『HUNTER×HUNTER』本編は、暗黒大陸へ向かう船中で繰り広げられる王位継承戦の真っ只中だが、2022年10月〜12月の連載(400話まで)を最後に止まってしまっている。連載の最後にジャンプ側は、「今後の掲載は冨樫先生の体調などを鑑み、週刊連載ではない掲載形態を取る事になった」と発表した。

 どのような最終回を迎えるか、冨樫氏が満足できるようなエンディングを迎えることを願うばかりだ。

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