■鏡のなかでゆっくり迫ってくる恐怖! 何よりも一番怖かった「ハングドマン」

 次は、インドのカルカッタで登場するJ・ガイルの「ハングドマン」だ。

 カフェで休憩しているジョースター一行だったが、ここでポルナレフがトイレに向かう。(便器から豚が顔を出しているのもちょっと怖かった)

 洗面所で顔を洗っているポルナレフがふと鏡を見ると、後ろの窓に何やら異様な人影が映っているではないか。しかし、振り返ると誰もいない。“便器に豚がいるほどなので、窓の外に怪物の幻を見てもおかしくない”と、推察するポルナレフもちょっと面白い。

 しかし、再度鏡を見ると、今度ははっきりと怪物の姿が映っている。そして、ゆっくりと窓を開け、いよいよ店内に入ってくるのだ。

 振り返っても誰もいないのに、鏡のなかだけでどんどん迫ってくる恐怖……気分はホラー映画『リング』の貞子のような感じか。ホラー要素で迫りくる恐怖というのが、何よりも恐ろしく怖かったな。

 

 さて、ここで紹介したスタンドは3連続で登場するので、より一層恐怖を覚えたもの。不気味で怖い要素もあることが、『ジョジョの奇妙な冒険』の魅力のひとつともいえる。まあ、この3つのスタンドはどれも遭遇したくないものだが、やっぱりトラウマになったのは
花京院のココナッツジュースかな……。

 カブトムシを見るだけでいつも思い出してしまう。「プチ」という擬音で飲み込むとか、想像するだけで無理だったな。

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