『ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ』の夕霧綴理役に選ばれ、その可愛らしい声でファンを魅了している元乃木坂46の佐々木琴子さん。彼女は2020年3月に乃木坂46を卒業後、声優として活動してきた。
佐々木さんのように、アイドルから声優へ華麗な転身を遂げる例は少なくない。同じく秋元康さんプロデュースによるグループ出身としては、元AKB48からは仲谷明香さん、佐藤亜美菜さん、元SKE48からは秦佐和子さんらが今も声優として活躍している。また2019年には当時でんぱ組.incに所属していた成瀬瑛美さんが、『スター☆トゥインクルプリキュア』の主人公・星奈ひかる/キュアスターに抜擢されたことも話題となった。
そこで今回は、もともとアイドルとしてデビューしていた現役声優たちを紹介したい。
アイドル出身の声優の元祖といえば、『それいけ!アンパンマン』のアンパンマン役で知られる戸田恵子さんが筆頭だろう。
彼女はもともとは子役出身で、アイドル演歌歌手を経て女優・声優に転向した。達者な芝居に加え、マルチな才能を持っており、歌唱力も高く評価されている。アニメソングにも深く関わりがあり、『機動戦士ガンダム』ではイメージソング「きらめきのララァ」や挿入歌「いまはおやすみ」、『伝説巨神イデオン』ではエンディングテーマ「コスモスに君と」を歌唱している。
また1984年から放送されていたアニメ『北斗の拳』でヒロインのユリア役を務めた山本百合子さんも、もともとはアイドル歌手出身。1976年にアイドルデビューしたものの芽が出ず、1981年のアニメ『ハロー!サンディベル』が声優デビュー作となった。
ユリア役がヒットした彼女は以降もアニメで声優を多く務め、1989年版の『魔法使いサリー』の主人公・夢野サリー役も演じている。現在はおもにナレーションなどをおこなっているようだ。
さて、中でも目立った経歴を持つのが、『それいけ!アンパンマン』のバタコさん役や『らんま1/2』のシャンプー役などで知られる佐久間レイさんだ。
彼女はデビュー前、オーディション番組『スター誕生!』の決勝大会で不合格となるも、審査員奨励賞を授賞し再チャレンジの権利を得る。しかし2回目の決勝大会ではあの中森明菜さんに敗れてしまう。このことがきっかけで芸能事務所に所属しアイドルとしてデビューしたが、その活動期間は3年程度と短く、1985年に声優としてデビューした。
その後はヒロイン役や長寿作品に多く出演し、今も名を知られる声優として長く活動している。