■宮本武蔵との初戦!

 最後は『刃牙道』で描かれた、クローン技術によって現代に蘇った剣豪・宮本武蔵との対決だ。

 刃牙との初対決で武蔵は剣を持たない素手の状態だったが、達人ゆえに構えただけで刃牙には刀があるように見え、実際に斬られた感覚まで味わってしまう。そして、武蔵の剣を振るうための握力や腕力は、トップレベルの格闘家を上回っており、刃牙の回し蹴りを避けると同時に片手で足を掴んで持ち上げてしまう。刃牙はなすすべもなく、そのまま武蔵に地面に叩きつけられ、失神して立ち上がることができなってしまった。

 もしこれが武蔵のいた合戦の時代なら、刃牙は気を失った時点で殺されていただろう。つまり運良く生き残ったといってもいいだろう。

 誰に対してもあまり本気度が感じられない武蔵の戦い方。どちらかというと、自らの稽古のために相手に合わせた戦いをしているようにも見える。刃牙は敗北を喫したが、武蔵という存在が作中でも規格外なのかもしれない。

 以上3つのエピソードを振り返ったが、刃牙は意外にも敗戦が多い主人公である。だが、本部以蔵は、「殺すつもりなら君の反応も違ったハズ」と指摘もしている。相手に殺すつもりがなかったから敗けたのかもしれない。

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