『高機動戦闘メカ ヴォルガードII』や『重装機兵ヴァルケン』も… パッケージも痺れたファミコン&スーファミの“オリジナルロボットゲーム”の画像
ファミコンソフト『高機動戦闘メカ VOLGUARD II』

 今年の8月にアクションゲーム『アーマード・コア6』が発売され、迫力あるロボットのバトルシーンが話題となっている。機体のパーツを組み合わせてオリジナルにカスタマイズし、広大なフィールドを縦横無尽に駆け回るのは爽快だ。

『アーマード・コア』シリーズの第1作目は1997年に初代PSでリリースされているが、ロボットが登場するゲームはファミコン時代から楽しめたものだ。そこで今回は、パッケージにも痺れた、懐かしいファミコン&スーファミのロボットゲームを振り返ってみよう。

■地球に革命を起こす! ファミコン初期の隠れた名作『高機動戦闘メカ VOLGUARD(ヴォルガード)II』

 1985年にデービーソフトから発売されたのが『高機動戦闘メカ VOLGUARD(ヴォルガード)II』だ。

 本作では、地球に文明を授けた異星人が、争いを繰り返す地球人を巨大コンピュータ「ズイガム・ボルド」によって管理している。しかしやがてその影響を受けない者が生まれ始めたこともあり、地球人は自分たちの祖先が開発したという高軌道戦闘メカを改造し「ヴォルガードII」と命名して、革命を起こすべく立ち上がるのだ。

 何という壮大なストーリー設定だろうか。こんなの、当時小学生だった筆者たちにとって胸が躍るに決まっている。だが、このゲームには残機数がないので普通のシューティングではない。一発勝負の世界で、なるほどこれは手に汗握る……と思いきや、ダメージメーターというシステムが存在していた。

 敵から攻撃を受けるとダメージメーターが上がり、これが100になるとゲームオーバーとなるのだ。そして、もう一つパワーゲージがあり、これは自機のミサイルを放つと減り、敵を倒すと増える。はじめはどうやって敵を倒すの?と思ったものである。

 このゲームで驚いたのは体当たりでも敵を倒せるところで、ミサイルを温存して敵を撃退すればパワーメーターが溜まり、レーザーやバリアなど使える装備が増えてくる。突如味方の2号機が登場してこちらを助けてくれるのにもビックリ。しかも、合体してロボットに変形できる優れものである。ロボットだと近接攻撃ができるのだ。

 よくこんなにも複雑なシステムを、当時のゲームに取り入れたものだ。

■海王星消滅!? 滑らかな動きが魅力の『重力装甲メタルストーム』

 オープニングのデモ画面が抜群にカッコイイのが、1992年にアイレムから発売された『重力装甲メタルストーム』だ。ファミコン末期の作品だけにグラフィックも綺麗だった。

 物語の舞台は西暦3521年。人類の科学力は宇宙にも進出し、冥王星を対異星人戦用機動惑星「ギガデス」に変えてしまった。しかしこのギガデスが突如暴走し、なんと海王星を攻撃して消滅させる!さらに、地球を次のターゲットにしてしまった。

 すでに自爆装置も起動しないので、宇宙連邦は直接乗り込んで自爆装置を作動させるしかないとの決断を下す。その使命を果たすために選ばれたのが、最新鋭重機動歩兵「ストームガンナー」だ。

 いやはや、スケールがデカすぎて言葉も出ない。冥王星から海王星に惑星を消滅させるほどの攻撃って……。筆者はすでに高校生になっていたので、つい計算してしまったものだ。

 海王星はギガデスよりも遥かにデカイ。距離も地球と太陽くらいの間隔だろうが、太陽系の規模でいったら結構近いはず。いやー、衝撃波や隕石の影響で、ギガデスのほうも無事ではないだろうと思ったものだ。

 だがこのゲームは面白い。筆者の高校時代にも部活の先輩が絶賛していた。すでにスーパーファミコンが発売されていたが、先輩宅へみんなで遊びに行ったときにそのグラフィックや重力設定に燃えたものだ。

 その中に重力反転という仕掛けがあり、十字キーの上とAボタンを押すと、自機にかかる重力の向きが上下反転。落ちてきたはずの機体が上空へと落下していくことになる。慣れるまで時間がかかるのだが、これがまたユニークで面白かった。

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