“カーネル”に“黒夜叉”も… 『北斗の拳』その気になれば天下を取れていたかも?と思えるキャラたちの画像
ゼノンコミックスDX『北斗の拳【究極版】』第1巻(徳間書店)

 さまざまな強者が登場する『北斗の拳』(原作・武論尊氏、作画・原哲夫氏)では、“拳王”ことラオウが天下統一を目論んでいた。ただ、ラオウ以外にもその気になれば天下を取れていたのではないかと思うキャラが存在する。

 第一候補はもちろんラオウの最強のライバルである弟・トキだろう。北斗神拳の歴史の中でもっとも華麗な技の使い手であるトキは人格者でもあるので、自然と人もついてくるはず。死の病さえなければ、彼こそ天下を取れた人物ではないかと思う。

 そんな『北斗の拳』には、まだまだ天下を取れていたかもしれない人物がいるので紹介していきたい。

■南斗聖拳を使いながら文明崩壊以前の軍で中枢まで登りつめた「カーネル(大佐)」

 原作では割とすぐに登場するのが、“神の国”を作ろうとしている組織「GOLAN」をまとめあげるカーネル(大佐)だ。治安が悪い世紀末を利用し、「GOLAN」の軍人たちは女性をさらいまくる。それも子孫を残そうとする目的らしく、まったくもって非道な組織だ。

 文明崩壊以前、もともとカーネルは特殊部隊の中枢に所属しており、政府の高官や大企業家といった、国を実質動かしている大物たちに従っていた。カーネルによると、この国を動かす人物たちが利益確保のために“押してはならないボタン”を使ったという。『北斗の拳』ではオープニングから「世界は核の炎につつまれた!!」とあるので、恐らくは核爆弾的なものだろう。

 核戦争でも生き残り、理想とする国家を自ら作り上げようとするカーネルの行動力は凄いと思うし、さらに軍にいながら南斗聖拳の一派でもある南斗無音拳も使いこなしているので、もはや無敵ではないのか?

 しかも階級は大佐であるため、その気になればクーデターを起こすことも可能だったはずだ。ただ残念だったのが、「優秀な民族 同じ思想で統一された民族が必要なのだ」という危険な思想があったことだろう。

 そういえばカーネルは国を動かしている連中のことを「クサったブタ」「みにくいブタ」と形容していたが、豚にとってはいい迷惑だな……。

■ジュウケイを凌ぐほどの達人!? 主要人物を全員抹殺できたかもしれない「黒夜叉」

 北斗宗家の血を受け継ぐケンシロウは、生まれながらにして従者が仕えている。それが、黒夜叉だった。

 この男、初登場時は完璧に悪人面をしており、外見やネーミングからして絶対に敵だと思ったものだ。しかし、なんともまあにっこりと微笑みながら赤ん坊のケンシロウを抱っこする回想シーンまであるので、間違いなくケンシロウの味方である。

 ヒョウによれば北斗琉拳の伝承者・ジュウケイを凌ぐほどの達人であり、いわばカイオウやラオウが生まれる前の最強の男だったかもしれない。

 さらに黒夜叉は世紀末に出現する男たちよりも小柄なので、気配を消しながら近づくことも容易だろう。ヒョウやケンシロウですらその気配に気づかなかったほど。黒夜叉は暗殺に向いているので、主要なメンバーを確実に削除していけるだろう。もっとも本人には絶対にその気はなさそうだが……。

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