10月10日は、世に出た漫画が全てヒットする怪物漫画家・高橋留美子氏の誕生日。魅力的なキャラクターと個性的なストーリー、老若男女に愛される多岐にわたるジャンルの漫画で、常に時代の第一線を駆け抜けてきた。
漫画の人気に火がつくと、テレビドラマや映画など「実写化」の企画が話題となるケースは珍しくない。氏の作品もテレビアニメ化だけではなく、人気俳優を起用し実写として映像化された漫画も数多い。そこで今回は漫画だけではない、実写化作品で高橋留美子キャラを魅力的に演じた俳優たちを振り返りたい。
■人気女優が演じた音無響子に天道あかね
まずは、古いアパートの管理人・音無響子とその住人・五代裕作とのラブストーリーを描いた漫画『めぞん一刻』。同作はこれまで2度にわたって実写化されており、第1弾となる1986年公開の映画『Apartment Fantasy めぞん一刻』では石原真理子が音無響子を演じた。しかしこの内容は、人物は原作通りであるものの、それ以外はオリジナルストーリーが展開されている。
そして2007年と2008年に放送されたテレビドラマ版では伊東美咲が響子役を担当。2006年にはタレントCM起用社数ランキングで1位となり、ドラマ『サプリ』や『電車男』で人気絶頂だった伊東美咲が、どこかアンニュイな雰囲気を持つ音無響子を演じ、五代役は一般男性からオーディション選考され、中林大樹が役を射止めた。
続いてはドタバタラブコメが人気の『らんま1/2』。1996年の連載終了後、約15年ぶりに制作された2011年放送のスペシャルドラマでは、ヒロインの天道あかねを新垣結衣がチャームポイントのロングヘアをバッサリ切って挑んだ。
ちなみに主人公である早乙女乱馬役は賀来賢人。乱馬は水をかぶると体が女性になってしまうという特異体質の持ち主だが、乱馬の女性バージョンは夏菜が演じた。その他に天道なびき役に西山茉希、天道かすみ役に長谷川京子と豪華なメンツ。
漫画にある水かぶりでのお色気シーンはもちろんなかったが、原作にも多く出てくるアクションシーンを、俳優たちは不慣れながらも体当たりで挑んでいる印象だった。
さて、高橋留美子作品といえば、いつもファンの間で話題となるのは、ラムちゃんが実写化するなら誰がやるか? ということだ。
これまでに全くラムちゃんの実写化が存在しなかったということはなく、2014年のサントリー食品の『リゲイン エナジードリンク』のテレビCMでは、女優のすみれがラムちゃんのコスプレで実写出演した。原作通りの衣装にウィッグ姿が、スタイルのいい彼女によく似合っていた。
また2019年には東京ガスのテレビCMに深田恭子と寺田心が出演。深田がラムちゃんを、寺田がテンを演じたが、こちらは虎柄ビキニではなく原作をイメージしたようなワンピース姿だったが、深田のあざといラムちゃん口調は大人気だった。