『北斗の拳』海のリハクに『ドラゴンボール』ブラック補佐「何をしてた人?」他キャラが濃すぎて“地味な印象…”のバトル漫画の参謀キャラ3選の画像
ゼノンコミックスDX『北斗の拳』新装版第1巻(コアコミックス)

 バトル漫画には、キャラにいろんな役割がある。バトルがメインのキャラもいれば、サポートに徹するキャラ、作戦を考えるキャラなどさまざまだ。

 しかしメインキャラの側にいて影で支えているのに、あまり印象に残っていないキャラもいる。それは直接戦闘に参加しないものの最後まで生き残る、メインキャラの脇にいることが多い参謀キャラだ。

 彼らは、特に何をしていたのかが分からない……そのため、名前や顔の記憶も曖昧だ。悲し過ぎるキャラでもあるが、見返す楽しみもあると思うので、

 今回はチームの重要な位置にいたにも関わらず名前や顔の記憶も薄れがちな、バトル漫画の「参謀キャラ」を振り返りたい。

■『北斗の拳』海のリハク

 まずは今年で連載開始から40周年を迎えた原作・武論尊氏、作画・原哲夫氏による漫画『北斗の拳』(集英社)から、海のリハク。南斗五車星のひとりであるリハクは、ラオウとの激戦で唯一生き残ったキャラでもあるが、この名前を聞いてすぐにキャラの顔が思い出せるかというと難しい……。なぜならリハクはほとんど戦闘に加わっていないからだ。

 作中では戦闘よりも戦略を考える側に回っていたものの、それもそこまで役にも立たず。ラオウがユリアの元へと向かった際には、城内にトラップを仕掛けて応戦していたが、その全てが見抜かれてしまう。そして、最後に床を崩して落とすという策略を取ったが、その結果ラオウはユリアの元に落ちて、ユリアをさらった。さらにケンシロウは、落ちるリハクを助けるために目を負傷してしまう。ケンシロウの足を引っ張ってしまった形だ。

 バットたち「北斗の軍」の味方となったときは、帝都軍を脅かす存在にまで育てあげることに成功。軍師としての才能を発揮したと思われたが……元斗皇拳の存在を伝え忘れていた。それによって「北斗の軍」はファルコ軍と戦い、壊滅的な被害を受けることになってしまう。

 そんなミスもあるが、ケンシロウやバットをずっと影で支え続けてきたこともあるので、一概に無能とはいえない。うっかりポカをやらかしてしまったおじいちゃん……そんな印象だ。

■『るろうに剣心』佐渡島方治

 現在再アニメ化され話題となっている和月伸宏氏による『るろうに剣心ー明治剣客浪漫譚ー』(集英社)にも、参謀役が登場していた。それが志々雄真実の側近の佐渡島方治である。佐渡島は、剣豪同士の熱いバトルが繰り返される中、戦わずにいつも志々雄の側にいるだけ……。個性的な髪型をしていた佐渡島だが、実際何をしていたキャラだろうか。

 佐渡島は作戦を立てたり、戦闘艦や兵器を入手するという裏方に徹していた。それによって志々雄たちが動きやすくなってはいたのは間違いない。しかし、剣心一派の強さが予想以上だったことで、京都大火作戦や葵屋襲撃作戦などがことごとく失敗してしまう。

 しかし失態を晒したときには、自らの爪を剥いで責任を取るという忠誠心を見せた佐渡島。これには志々雄も感心して、残りの作戦も佐渡島に任せることにする。最終戦で作戦を立てていたのは佐渡島だが、実際に戦闘をしているのは十本刀と志々雄だったので印象があまりにも薄い……。

 志々雄が敗れた際には発狂して、自らアジトを破壊していた。そのまま死んだかと思いきや、安慈に助けられると警察に出頭。「もはやこの世に未練無し 志々雄様の地獄行に御供仕る」という遺書を残し牢獄で自殺した。

 壮絶な最期ではあるが、十本刀の中でも才槌と並んであまりパッとしないキャラという印象だ。『るろうに剣心』は純粋なバトルがメインで、頭脳戦ではないから仕方ないかもしれない。

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