■もはやカオスな舞台設定! リング外が火山や氷山、海にもなった「熊本城」

「王位争奪編」では、ミスター・VTRの存在にも度肝を抜かれたものだ。シーン・チェンジャーという技を使い、モニターに映るキン肉マンの背景に任意のスライドを差し込むことで戦いの場所を変化させていくという。

 こちらもツッコミ不要なのは間違いないのだが、リング外に海や火山、氷山が出現するというカオスな舞台設定を演出している。カメラマンというよりも演出家に近い。さらにきちんと観客やチームメイトに被害が及ばないように配慮しているところが憎らしいものだ。

 冷静に考えると、海水はどこにいったの? と思えなくもないのだが……ここはそっと“ゆでたまご節だから”ということで納得しておこう。

 ただ、大火山地帯を出現させるのはどうかと思うぞ、ミスター・VTRよ。溶岩も降りかかるほどの恐ろしいシチュエーションで、これは観客にも被害が及ぶはずだ。しかも、自分も危ないんじゃないのか? レンズやモニターにも支障がありそうなのだが……まあいっか。

■割れる天守閣に巨大迷宮の地下…最後の仕掛けが凄かった「大阪城」

 さて、最後は決戦の地でもある「大阪城」だ。あれ? 関ケ原で雌雄を決するのではないのか? って思ったものの、あちらは天下分け目の決戦で、こちらは“大坂夏の陣”といったところか。

 この大阪城には巨大な地下がある。先鋒戦は大阪城ホールで戦い、その後は地下から大阪城へと進む。ここには広大な迷路「飛車角の迷宮」が作られており、いったいなんの意味があるのだろうと思ったものだ。

 そして、邪悪の神々やキン肉マンスーパー・フェニックスはとにかく邪魔をしたがる。結局、この巨大迷路もキン肉マンが編み出した攻略法によって突破されてしまうのだが。

 さらに、天守閣はなんと割れてしまう始末。そこから開放感溢れる特設リングが登場するのだ。もはや太閤秀吉も驚いてしまうほどの大阪城の大改造だ。日本の城をなんだと思っているのだ? この超人たちは……。

 

 さて、『キン肉マン』に登場するとんでもない姿になった観光名所を紹介してきた。振り返ってみると最初に紹介した鳥取砂丘の階段なんて可愛いもので、スプリングマンは何も悪くないといえるな。

 ほかにもまだまだある、“ゆでたまご節”。また紹介していこう。

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