「ミニ四駆」40周年! 「肉抜き」に「焼き入れ」も…昭和の子どもたちが熱狂した“魔改造”の思い出あるあるの画像
『ミニ四駆完ペキBOOK』これがミニ四駆だ! (ミニ四駆、超改造テクニック)

 2022年7月、ミニ四駆が発売から40周年を迎えた。1980年代後半の第1次ブームからはじまり、現在では、当時ミニ四駆に熱中した少年たちが親世代になって自分の子どもと一緒に楽しむ第4次ブームが到来しているという。

 筆者も第1次ブームからミニ四駆にハマり、今もときどき「タミヤ プラモデルファクトリー 新橋店」にお邪魔させてもらっているが、今も昔もやはりミニ四駆の最大の魅力は、マシンを自分好みに改造することだと思う。

 そこで今回は、昭和の子どもたちが熱狂したミニ四駆"魔改造"あるあるを紹介する。当時の思い出とともに振り返ってみよう。

■やりすぎ注意! 「肉抜き」

 ミニ四駆の改造と言えば、まずは「肉抜き」ではないだろうか。シャーシやボディを削り穴をあけ、車体を軽量化するものだ。

 筆者が小学生のころ、『コロコロコミック』(小学館)には改造例として、さまざまなマシンが写真付きで紹介されていた。なかでも、肉抜きされたマシンは憧れだった。シャーシやボディはバランス&センス良く肉抜きされていて、空いた穴にはメッシュを被せており、見た目的にもめちゃくちゃカッコよかった。

 しかしこれを、当時小学生の自分がしようとすると結構難しい。まず、どんな道具を使えば改造例のようなきれいな穴が開けられるのかが分からない。とりあえず学校で使っていた彫刻刀やカッターなどで試みると、シャーシやボディがボロボロになり、ひどいときは手元が滑って流血騒ぎにもなった。一方、友達のなかには、ドリルやはんだごてで開ける上級者も現れた。

 軽量化が目的のこの「肉抜き」だが、実際のところマシンが軽くなるのはせいぜい1〜2g程度。それ以上やってしまうと耐久性がなくなり、せっかく苦労して仕上げたマシンが、一度の壁激突で呆気なく壊れてしまうことにもなりかねない。やりすぎ注意だが、当時のミニ四駆ファンたちはこぞって試していたように思う。

■イボイボを切って「お手製スリックタイヤ」

 ボディやシャーシの次は、もちろんタイヤも改造したくなるものだ。スパイクタイヤのイボイボを1個ずつニッパーや爪切りなどで切り落とし、「お手製スリックタイヤ」というものも作った。

 ミニ四駆では、良いタイヤホイールはもちろん別売りでも販売されているのだが、限られたお小遣いでやり繰りしている小学生としては、まずはキットに付属しているタイヤでどうにかしたいところ。

 ミニ四駆は凹凸のないスリックタイヤが今でも主流なのだが、当時の「ホットショットJr.」や「スーパードラゴン」や「サンダードラゴン」の「ドラゴンシリーズ」などには、オフロード用のスパイクタイヤが付属されていた。

 今見ると突起物のあるスパイクタイヤもワイルドな感じでなかなかカッコいいのだが、小学生当時は、このスパイクタイヤのイボイボと車高がなんとなくカッコ悪いような気がしていた。

 そこで、なんとかスパイクタイヤをスリックタイヤにすべく、爪切りで4つのタイヤのイボイボを一個ずつ切って、お手製のスリックタイヤを作った。限られたお小遣いのなかでやりくりする、小学生ならではの改造だった。懐かしい。

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