美しくきらびやかな姿を映画やドラマなどで見せてくれる女優たち。整った顔立ちに、抜群のスタイルと、誰もがうらやむような彼女たちだが、ときには言葉通り“体当たり”の演技でファンを驚かせ、楽しませてくれる。
ふんどしに、白目……といった、普段の姿からは想像できない衝撃の演技は、作品のなかでも抜群の存在感を放っていた。今回はそんな体当たりの演技を見せた女優たちの作品を、漫画実写化作品に絞ってご紹介していこう。
■奇跡の美少女が見せた驚きの演技!『銀魂』橋本環奈さん
2013年、アイドル時代に撮影された写真が「奇跡の一枚」と反響を呼び、“1000年に1人の逸材”として名を馳せた橋本環奈さん。ドラマや映画で活躍する橋本さんは、近年では実写化作品の常連となっており、女優としての人気もすさまじい。そんな彼女が体当たりの演技を見せていたのが、2017年に公開された『銀魂』だった。
空知英秋さん原作の漫画を実写化した本作では、小栗旬さんや菅田将暉さんなど豪華なキャストが集結し、橋本さんはヒロインの神楽を演じている。
チャイナ服を着たかわいらしい顔立ちの神楽は、実は正体が戦闘種族・夜兎族の生き残りという境遇を持つキャラクターだ。彼女の魅力は「〜アル」などのチャイナ風の語尾と、なにものにも動じない図太さにあり、それゆえ、原作でもたびたび奇行や変顔を披露している。
実写化にあたって、橋本さんはそんな神楽を忠実に再現し、原作でも有名な“ゲロ吐き”や“鼻ほじり”までやってのけた。とくに鼻をほじるシーンに関しては、「福田監督から『奥まで、深くえぐれ』と言われました(笑)」と衝撃の指示があったこと、さらに「小指でえぐりました。」と、全力で監督の指示に応じたことをインタビューで明かしていた。
“美少女”というイメージを大きく覆す演技を見せた橋本さん。この“殻を破った”かのような演技で女優としての転機をむかえたことは間違いないだろう。以降の作品でも、橋本さんの“体当たりの演技”についつい期待してしまう。
■まさかのふんどし姿を披露!『血まみれスケバンチェーンソー』内田理央さん
三家本礼さんの漫画『血まみれスケバンチェーンソー』を実写化した『血まみれスケバンチェーンソー』は2016年に劇場公開された。さらしに六尺ふんどし、裸足に下駄というスタイルの主人公・鋸村ギーコ役を演じたのは内田理央さんだ。
セーラー服にふんどしと、奇抜な衣装を見事に着こなしていた内田さん。“ふんどしはイヤじゃなかったの?”とよく質問されたそうだが、「ふんどし姿に抵抗や一切の迷いはなかったです」と、舞台挨拶後のインタビューで頼もしく答えていた。
内田さんが手にしていたチェーンソーは4キロもあり、なかなかの重さだった。撮影当時を振り返り「気合いで乗り切りました。正直、あまり記憶がないくらいで……(苦笑)」と、衣装だけではなくアクションにおいてもかなり体当たりの覚悟で臨んでいたようだ。
普段の印象からはかけ離れたキャラクターを演じた内田さん。“精一杯出しきった”と後悔はないそうだが、“もっとできたのでは”という気持ちも同時に湧いていたようで、彼女の向上心の高さに驚かされてしまう次第だった。
そしてリブート作として2019年に公開された『血まみれスケバンチェーンソーRED』で、内田さんの演じた役を引き継いだ浅川梨奈さんは、「ふんどしも受け継ぎました。笑」と自身のSNSに投稿し、ギーコのトレードマークを大切に引き継いでいた。