■『NARUTO』大蛇丸、綱手、自来也

 岸本斉史氏による『NARUTO-ナルト-』(集英社)にも三人組の最強チームが存在する。それが「伝説の三忍」と呼ばれた、大蛇丸、綱手、自来也のスリーマンセルだ。『NARUTO』において、三人組での活動は数多く取り上げられているが、この三人は別格。

 同作の三人組といえば、主人公のナルト、そしてサスケとサクラを連想するが、この三人はサスケとナルトの個々の能力があまりにも高すぎるため、三人で活動する意味があるのか疑問でもある。そのため、三人組でしっかりとした連携が取れて、何倍もの力を発揮するという点で見ていくと、「伝説の三忍」こそ最強なのではないだろうか。

 この三人の活躍は作中では詳しく描かれていないが、他の三人組と比べても強いのが分かる。その理由は、それぞれの能力の高さ、融合した時の安定感にあるだろう。綱手は医療忍術や怪力では随一で、自来也は仙人モードや口寄せの術といった超攻撃的な忍術の使い手。大蛇丸は戦略や相手の能力の分析に長けており、怪しげな禁術によって相手の裏をかくことができる。

 個々で強敵と戦うとなると、自来也がペイン六道に敗北したように厳しいかもしれないが、三人そろっていたとしたら全く違う結果になっただろう。「伝説の三忍」の活躍は戦争での数年間限定で、その後は敵同士として戦うことになる。もし、この三人組が再び手を組むことになったとしたら、五影を脅かす存在になっていたかもしれない。

 三人組で活躍するチームには、それぞれの個性が上手く噛み合うことで効果を発揮するといえる。ひとりでは絶対に不可能だった壁を乗り越える姿に、魅了されてしまう。

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