『約ネバ』『鬼滅の刃』『NARUTO』でも…三人組で行動することで活路を見出した「ジャンプ漫画の名トリオ」の画像
アニメ『約束のネバーランド』(c)白井カイウ・出水ぽすか/集英社 (c)2020 映画「約束のネバーランド」製作委員会

 漫画やアニメには、ライバル同士がタッグを組む場面がよくあり、この二人こそ最強コンビだ!と思えるようなものもある。そしてタッグに続いて定番なのが三人組の関係性。敵キャラ、正義キャラを問わずトリオのバランスは絶妙で、相性が良かったり逆にケンカばかりしていたりするチームも人気が高い。

 そこで今回は『銀魂』の坂田銀時・志村新八・神楽、『呪術廻戦』の虎杖悠仁・伏黒恵・釘崎野薔薇、『ONE PIECE』のルフィ・サボ・エースなど、数多くの名トリオが生まれてきた『週刊少年ジャンプ』の漫画作品から、三人組で行動することで困難な状況から活路を見出したチームを紹介していきたい。

■『鬼滅の刃』炭治郎、善逸、伊之助

 近年のバトル漫画を代表する三人組といえば、吾峠呼世晴氏による『鬼滅の刃』(集英社)の竈門炭治郎と我妻善逸、嘴平伊之助だろうか。

 鬼殺隊の同期の三人は、それぞれの長所を活かしてお互いの弱点をカバーしている。炭治郎は嗅覚、善逸は聴覚、伊之助は肌感覚が優れており、三人そろうことで危険を察知する。さらに、炭治郎の「水の呼吸」、善逸の「雷の呼吸」、伊之助の「獣の呼吸」によって、攻撃のバリエーションが増える。そのため柱ですら倒すことが難しい上弦の鬼を倒すことに繋がったといえるだろう。

 堕姫と妓夫太郎との戦いでは、善逸と伊之助が堕姫の首を切り落とし、炭治郎が妓夫太郎の首を落とすことで倒すことに成功。手に汗を握るようなコンビネーションは、見事としかいいようがなかった。

 だが、「かまぼこ隊」とも言われる彼らの魅力はやはり強さだけでない。野生的で行動を読めない伊之助と、天然で突っ走る炭治郎、そして意外とツッコミもできる善逸。生死ギリギリの戦いを描く殺伐とした世界観の中で、ギャグパートのほとんどを彼らが担っている点もまた魅力だろう。

 これからアニメ化されるであろう鬼舞辻無惨との最終戦。三人の連携がどのように描かれるか、楽しみでならない。

■『約束のネバーランド』エマ、ノーマン、レイ

 続いては、原作・白井カイウ氏、作画・出水ぽすか氏による『約束のネバーランド』(集英社)より。エマ・ノーマン・レイの三人は、力を合わせることで何度も危機を脱している。

 三人の活躍が光る場面はいくつかあるが、それは序盤と終盤に集中している。序盤は、孤児院グレイス=フィールドハウスからの脱出をするために、フルスコア組の三人でいろんな作戦を講じ、そのための準備を整えていた。

 その途中でノーマンが脱落してしまうが、ノーマンはいなくなる前に死のうとするレイを生かすため、エマたちに作戦の全貌を伝えていた。それによってレイの自殺を阻止しつつ脱出も成功させ、新たな未来を切り開くことができたのだ。そこにいなくても、三人で掴んだ脱出だった。

 最初から最後まで三人そろっていなければ、成し遂げられなかったことばかり。ジャンプ漫画の三人組作品といえば、まず『約束のネバーランド』を思い浮かべる人は多いのではないだろうか。

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