■『BLEACH』朽木白哉「頼む…尸魂界を守ってくれ、黒崎一護」
久保帯人さんの『BLEACH』にも、朽木白哉というクールフェイスの無口キャラがいる。護延十三隊六番隊隊長でプライドが高く、生真面目で何事にも冷静沈着だ。
「千年血戦篇」アニメ第7話「BORN IN THE DARK」では、星十字騎士団により尸魂界は蹂躙され、自らの卍解を奪われ瀕死の状態だった朽木白哉。
助けに駆けつけた主人公・黒崎一護に対して「頼む…尸魂界を守ってくれ 黒崎一護」という一言を残している。"死神"として非常にプライドが高い白哉が自分はこれで力尽きることを悟り、"死神代行"である一護に託した言葉は切実だった。
■『クレヨンしんちゃん』ボーちゃん「ここは地球の上、怖がらなくて大丈夫。」
最後に、臼井儀人さんの『クレヨンしんちゃん』に登場するボーちゃんを紹介する。主人公・野原しんのすけが通うふたば幼稚園(漫画版:アクション幼稚園)のお友達で、かすかべ防衛隊の隊員である。普段はその名の通り「ボー」っとしているが、ときどき鋭い動きを見せたり、ドキッとする発言をしたりする作中屈指のミステリアス園児である。
映画『クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦』でのこと。秘密結社「ブタのヒヅメ」の飛行機から、なんとか脱出ポッドで逃げ延びたしんのすけたちだったが、頼れる大人もなく行くあてもない。
落ち込む仲間たちだったが、「どこでもいい ここは地球の上 怖がらなくて大丈夫」と、スケールの大きい一言でみんなを励ましていたボーちゃん。この言葉にしんのすけは「ボーちゃん カッコイイ」と頬を赤らめ、そして、かすかべ防衛隊のみんなはいつも通りの明るさを取り戻すのであった。
今回は、漫画やアニメに登場する無口キャラの名言・金言を5つ紹介してきた。いずれの一言も、普段はペラペラしゃべらない無口キャラが満を持して発した言葉であり、そこには切実さや強い意志が感じられた。ゆえに、たった一言だが読者や視聴者に強烈な印象を残しているのだろう。