■新たな一面を開花させた!『ジョジョの奇妙な冒険』東方仗助役
『斉木楠雄のΨ難』でもひと味違う姿を見せた山﨑さんだが、同年に公開された『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』の東方仗助役も、これまた必見のキャラクターだ。
長年に渡り多くのファンに愛される名作『ジョジョ』シリーズの初となる実写化とあり、ファンの注目度は高かった。
原作のイメージに近づけるように、スペインで撮影された本作。10年以上にわたって実写化への企画をしてきたという制作者サイドの想いは熱く、主演の山﨑さんも仗助を演じるために体力づくりやトレーニングをおこない、撮影に入ってからも毎日欠かさずにランニングをするなどストイックな役作りをしていたそうだ。
実写化作品というのは、原作の人気が高ければ高いほどハードルが高くなるものだろう。実際、本作においても原作の人気ゆえ厳しい意見も寄せられていたようだが、そんな高いハードルに挑んだ山﨑さんの心意気はもちろん、本作へのリスペクトを持って熱演する彼の姿を見れば感動してしまうこと間違いなしだ。
■ヲタク役で変顔を披露!『ヲタクに恋は難しい』二藤宏嵩役
2020年に公開された映画『ヲタクに恋は難しい』は、高畑充希さんと山﨑さんのW主演で実写化された作品だ。
山﨑さんは、スラリと伸びた手足と整った顔立ちから女性ウケはいいが、実は重度の“ゲームオタク”という二藤宏嵩を演じた。
高畑さん演じる桃瀬成海とは昔からの付き合いだったが、突然の宏嵩の告白により2人の交際がスタートしていく。ポーカーフェイスの宏嵩と不器用な成海の甘酸っぱい恋愛模様が魅力の原作にコメディー要素が盛り込まれ、福田雄一監督らしい実写作品に仕上がっている。
作中ではキャスト陣の変顔やダンスも楽しむことができ、表情を崩さずに踊る宏嵩のダンスに「かわいすぎる」とギャップ萌えを楽しむファンの声が寄せられていた。山﨑さんの一味違うキャラを味わうことができる本作もまた、彼の新境地となった作品の1つだと思う。
整った顔立ちから“王子キャラ”としての実写化が多く、「実写化といえば山﨑賢人」という彼の無双状態は続く。クールなキャラから変人キャラまで幅広く対応できる彼の順応力について、「素直さこそが山﨑賢人という俳優のすごさ」とかつて作品をともにした橋本光二郎監督は語っていた。
純粋に芝居を楽しもうとする彼の“素直さ”は、いきいきとキャラクターを演じる姿から伝わってくるように思える。『キングダム』シリーズを経てますます人気が高まっている山﨑さんの、今後の活躍にも期待したい。