8月8日(=88)は「パパ」「はは」と読めることから「親バカ愛の日」となっている。親バカ愛を確認することで、親子の絆を深めてほしいという願いが込められた記念日だそうだ。
漫画やアニメにももちろん、数多くの親子が登場する。素晴らしい親子の絆が描かれている一方、中には度が過ぎる親バカキャラもいる。そこで今回は8月8日「親バカ愛の日」にちなんで、親バカが過ぎる漫画・アニメキャラのトンデモエピソード4選を紹介する。
■『おぼっちゃまくん』御坊亀光
まず、小林よしのり氏の『おぼっちゃまくん』から、主人公である御坊茶魔の父・御坊亀光を紹介する。漫画やアニメの親バカキャラと聞いて、真っ先にこの御坊亀光「おとうちゃま」を思い浮かべる人も多いのではないだろうか?
亀光は世界有数の金持ちである御坊財閥の第998代当主。屈強な体と立派な髭が特徴だ。息子の茶魔からすると「よーしゃなくきびしか人」ということなのだが、はたから見ると、財力を生かした超過保護っぷりや舌をなめ合うスキンシップ「ぺろぺろ」など、子を溺愛する親バカにしか見えない。
アニメ100話「不思議魔法!こんなことして演歌い?」では、人やお金に頼らない男になろうとする茶魔に対して、御坊家秘蔵の「魔法の尿瓶」をプレゼント。人やお金がだめなら魔法で助けてしまうという、やはり親バカ全開な亀光だった。
またこの回では魔法の力によって、亡き「おかあちゃま」も一夜だけ復活する。ラストのお別れのシーンでは父と母と子の絆が感じられ、「親バカ愛の日」にぜひ見て欲しい回になっている。
■『こちら葛飾区亀有公園前派出所』秋本飛飛丸
秋本治氏の『こち亀』にも、秋本飛飛丸という親バカキャラがいる。彼は派出所の女性警官・麗子の父親で大企業・秋本貿易の社長。こちらも先ほどの御坊亀光同様、超お金持ちかつ親バカだ。
派手好きなうえにパーティーも大好きで、よくコスプレ衣装で登場する飛飛丸。娘・麗子には甘く、高級マンションや邸宅などをプレゼントしている。また跡取りの男子が欲しいらしく、勝手に婿探しのオーディションイベントを開くなどするせいで、娘には鬱陶しがられている節もある。
このようになにかと派手好きで、自分勝手な親バカ行動も目立つ飛飛丸だが、麗子が誘拐されてしまうTVスペシャル『ヨーロッパ横断!麗子救出大作戦』では、必死に娘を助けようとする父親の姿をみせた。各国の特殊部隊に娘奪還を100億円で要請し、両さんには「救出したら総資産2兆円の私の跡取り息子に」という話をしている。しかし救出後には、その件は案の定うやむやになってしまっていた。
■『キン肉マン』キン肉真弓
漫画家ユニット・ゆでたまご(原作:嶋田隆司氏、作画:中井義則氏)の『キン肉マン』の主人公であるキン肉スグル(キン肉マン)の父・キン肉真弓も、ちょっと変わった親バカだ。
真弓は第57代キン肉星大王であり、額にある「王」の文字がトレードマーク。本編ではコミカルな印象だが、かつては有名超人レスラーであり、第9回と第10回の超人オリンピックのチャンピオンでもある。作中では「キン肉大王」と呼ばれるのが基本だ。
そんな経歴の持ち主であるキン肉大王には、スグルの兄・長男アタルを立派な超人にしようと厳しく教育し過ぎた結果、家出されたという過去も。その反動で次男であるスグルにはかなり甘い。しかし過去に宇宙旅行中、ブタと取り違えて幼いスグルを地球へ投げ捨ててしまったというぶっ飛んだエピソードもある。
アニメ6話の後半「日本代表になりたいの巻」で真弓は、息子のキン肉マンを超人オリンピック日本代表として出場させるため、ライバルで親友のハラボテ委員長に直談判。公私混同な親バカ行動をみせている。
なお、キン肉マンの息子が活躍する『キン肉マンII世』では、今度はキン肉マン自身が息子・キン肉万太郎を溺愛しており、親バカが遺伝しているようだ。
■『ドラゴンボール』ベジータ
最後の親バカキャラとして、鳥山明氏の『ドラゴンボール』からベジータを紹介する。
サイヤ人編のラスボス的存在として初登場したベジータは、サイヤ人の王子でありプライドの高いキャラだ。続くフリーザ編でも戦闘民族らしくナメック星で暴れまわった。
しかし人造人間・セル編で、未来から来た息子・トランクスが登場したあたりから、ちょっと様子が怪しくなる。魔人ブウ編では完全に親バカが隠しきれなくなり、「遊園地に連れて行くこと」をエサにトランクスをトレーニング。さらに天下一武道会で悟空の息子・悟天にトランクスが勝利した際には、悟空相手に「ざんねんだったな どうやら オレの息子のほうが 血統がよかったらしい」と自慢げに話している。まるで授業参観に参加する父親のようだ。
また、アニメ237話「愛する者のために…ベジータ散る!!」にてベジータは、「抱かせてくれ……」と言いトランクスを抱き寄せた後、魔人ブウに決死の戦いを挑んでいる。最終的にはトランクスを守るために自爆し、単なる親バカ以上の愛情を見せた。
今回は、8月8日「親バカ愛の日」にちなんで、親バカが過ぎる漫画・アニメキャラのトンデモエピソード4選を紹介してきた。いずれの親バカな行動も、現実では到底マネできない・マネしちゃいけないものばかりだったものの、自分の子を思うからこその行動である。そこには、彼らなりの親子の絆が確かにあったのだ。