■奇抜的振る舞いを見せるが理想の上司キャラに
最後に紹介するのは『ジョジョの奇妙な冒険』に登場するブローノ・ブチャラティ。 彼は主人公ジョルノ・ジョバァーナ直属の上司であり、ギャング組織パッショーネの一員でありながら麻薬を流通させるボスの打倒を企むキャラ。部下からの信頼も厚く、知性と勇気でチームを引っ張っていく理想の上司と言える。
一方で、初登場時は後半のクールでアツいキャラクターとはかけ離れていた。同僚である涙目のルカを殺した相手を探すためジョルノの前に登場するが、 頬の汗を舐めて嘘を見破るなどかなり奇抜で不気味な行動をとる。
実際は、ジョルノの嘘を見抜くためにキャラクターを演じていただけと考えられ、すぐにブチャラティらしいかっこよさを見せてくる。特に、組織のボスに宣戦布告をした際「オレは『正しい』と思ったからやったんだ」 と言うセリフは、彼の信念を感じさせた。
なお、嘘を見抜くスキルはかなりの強スキルだが、ブチャラティ本来のキャラクターと違いすぎるからかその後本編で活躍することは一切なかった。
キャラ変するキャラクターの共通点であり、すごいところは、キャラ変したあとに別の魅力がにじみ出るところだろう。キャラ変したから好きじゃなくなると言うケースもあるかもしれないが、少なくとも筆者は、キャラ変によって嫌いになったキャラクターはいない。むしろ人気のあるキャラクターだからこそ、長く愛され、キャラが変わってでも新たに活躍する場が与えられるのではないだろうか。