■高校生で多額の借金を背負い…『ハヤテのごとく!』綾崎ハヤテ
最後は『週刊少年サンデー』にて連載されていた、畑健二郎さんによる『ハヤテのごとく!』。
主人公・綾崎ハヤテは平凡な高校1年生だったが、両親がギャンブルや酒が好きないわゆる“ダメ人間”だったため、生活費を稼ぐためにバイト漬けの日々を送っていた。しかしその年のクリスマスイブ、両親は1億5680万4000円の借金の借用書を残して失踪してしまう。
しかもその際、両親はハヤテをヤクザに売り飛ばしていた。どうにか逃げ出すことができるものの行くあてもないハヤテは、なんと営利誘拐を画策……その相手が大富豪である三千院家の令嬢・三千院ナギだった。
その後現れた別の誘拐犯からナギを守ったハヤテは、そのまま借金を立て替えてもらい、三千院家の執事として住み込みで働くことになる。
どん底から窮地を救われるという漫画的な展開にホッとしたが、16歳の子どもに1億5680万もの借金を残す親の人間性を疑ってしまう……。
不謹慎ながらも、彼らが家を失った理由を知るとつい笑ってしまう。現実に起こったらとても笑えないのだが……でも、そんなところも漫画の醍醐味かもしれない。彼らを思うと、今、住んでいる家があるという状況はとても恵まれたことなのだろう。