『人造人間キカイダー』や『ゴールデンカムイ』にも…漫画・特撮に登場する“脳”が剥き出しの敵キャラたちの画像
角川コミックス・エース『キカイダー02』第1巻(KADOKAWA)

 生物にとって非常に重要な役割を果たす“脳”。本来は強固な頭蓋で守られているはずの器官だが、創作物のなかにはこの脳が剥き出しになった、おどろおどろしいデザインのキャラクターも登場する。恐ろしくも、どこかその強烈な見た目に惹きつけられるキャラクターの数々について見ていこう。

■“ダークヒーロー”の元祖『人造人間キカイダー』ハカイダー

 1972年からNET(現・テレビ朝日)系で放映された特撮番組『人造人間キカイダー』は、石ノ森章太郎(当時:石森章太郎)さんが原作を手掛けた特撮変身ヒーロー番組である。

 左右非対称のデザインが特徴的なヒーロー・キカイダーが、善と悪の狭間で葛藤しながら数々の敵と相対していく本作において、彼の“宿敵”とも呼べる存在がキカイダー破壊を目的に作られた人造人間・ハカイダーだ。

 光明寺博士によって生み出された人造人間の一人で、いわばキカイダーの弟にあたる。フォルムこそキカイダーに似ているものの、黒い肉体に刻まれた黄色のラインと、赤く光る目など、悪役を彷彿とさせるディテールが目立つ。

 そしてなにより、最大の特徴は透明のメットに保護され、丸見えになった脳である。実はこの脳、キカイダーとハカイダーの生みの親である光明寺博士のものが使われており、いわばキカイダーを牽制するための要素として利用されてしまっているのだ。

 いわゆる悪役として登場するハカイダーだが、一方で“キカイダーを倒す”という目的には真摯に向き合っており、卑怯な手は使わず正々堂々とした立ち合いを望むなど、芯が通った性格であることがうかがえる。

 敵でありながらキカイダーとの真剣勝負を望むあまり、徐々に組織に離反するようになり、やがては戦いのなかで自身の存在意義に悩むようになっていく。

 その圧倒的な戦闘力、インパクト大な見た目、そして作中で葛藤する姿がファンの心を惹きつけ、いわゆるダークヒーローとして屈指の人気を誇るキャラクターとなった。

 のちに彼を主人公に据えたスピンオフ番組やゲームが数多く作成されるなど、さまざまなメディアで主人公・キカイダーに勝るとも劣らない数々の活躍を見せている。おどろおどろしい見た目に反し、悪として悩み苦悩する姿で多くの人々の心を揺り動かした、名悪役と言えるだろう。

■見た目、実力、個性、すべてが“絶望的”…『僕のヒーローアカデミア』脳無

 2014年より『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載されている堀越耕平さんの『僕のヒーローアカデミア』は、ヒーローを目指す少年たちと、世界を脅かすヴィランとの戦いを描いた大人気少年漫画である。

 本作にはヒーローたちと敵対する多くのヴィランたちが登場するのだが、なかでもその見た目と圧倒的戦闘力で読者に強烈なインパクトを与えたのが、敵連合の一人・脳無だ。

 一人……とはいったものの、実は脳無は作中で複数登場しており、主人公・出久らの前に初登場したのは、“USJ襲撃事件編”でのこと。その際は筋骨隆々とした黒い肉体に、剥き出しの脳と目玉、牙が並んだ口という、なんとも怪物じみた見た目をしていた。

 おどろおどろしい外見もさることながら、その戦闘能力は圧倒的。作中、最強格の一人であるオールマイトのフルパワーを“個性”によって防ぎ切り、破壊された肉体も瞬く間に再生してしまう。素のパワーも凄まじく、前述のオールマイトと真っ向から渡り合うなど、それまで登場したヴィランとの格の違いを見せつけた。

 実はこの脳無という存在は、無理矢理に複数の“個性”を与えられ生み出された人造人間で、のちに見た目や能力が異なる複数の個体が登場している。

 共通しているのは黒い肉体と、剥き出しの脳を持っているという点で、翼を持っている者や複眼を持つ者、女性の肉体を持つ者など、そのバリエーションはさまざまだ。

 いずれにしても複数の“個性”を持つという点と、その凄まじい戦闘能力は健在で、登場するたびにヒーローたちをおおいに苦しめることとなった。脳を剥き出しにした怪物めいた見た目に恥じない、恐るべき能力を有した敵キャラクターである。

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