赤坂アカ氏、横槍メンゴ氏による漫画『【推しの子】』。現在TOKYO MXほかにてアニメが放送中で、1話で衝撃な展開を迎えて以降、一気に人気に火がついた今期の話題作だ。
田舎の産婦人科医ゴローが推していた、絶対的カリスマ性を持つアイドルの星野アイは、両目に星のマークが入っているのが特徴的だった。その子どもである双子のアクアとルビーも遺伝のためか、片目ずつ瞳に星マークが宿っており、作中で瞳がキラリと輝く様子が印象的なキャラクターである。
漫画やアニメには、同作のアイやアクア、ルビーのように、瞳の中に特徴的な模様が描かれているキャラが登場することがある。時には作中における重要な意味を持つ彼らの瞳。今回は、漫画やアニメの「瞳」の描かれ方に注目し、変わった模様を持つキャラクターを紹介したい。
まずは、『天元突破グレンラガン』に登場するニア・テッペリン。第2部より登場する彼女は、作中でヒロインという立ち位置で、主人公のシモンに大きな影響を与えたキャラクターだ。
ほんわかした雰囲気の彼女は、水色の瞳の中にピンク色で「クローバーの紋章」が描かれている。また2部ではサブタイトルが彼女のセリフからとられており、フォントもキャラクターに合わせたクローバーをあしらったものになっている。
このように、クローバーや花柄の模様の瞳はふわふわした雰囲気のキャラクターと、相性がいいのかもしれない。『魔法つかいプリキュア!』のキュアフェリーチェはデザインモチーフが植物であり、瞳の中にはピンク色の花が咲いているようだった。このほか、『ウマ娘プリティーダービー』のハルウララなど、瞳のハイライトが花柄になっているキャラクターは多い。
■デザインだけでなく瞳の模様がストーリーにも関係
続いては、その瞳が作中で重大な意味を持つキャラを紹介。『コードギアス 反逆のルルーシュ』の主人公であるルルーシュ・ランペルージは、自分の瞳を見た相手に、強制的に命令できる絶対遵守のギアスの持ち主だ。ギアス発動時に彼の左目は紫色の光を宿し、その中央には「ギアスの紋様」が浮かぶ。発動時の「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる」というセリフはついマネしたくなってしまうほどかっこいい。
瞳の中に数字を宿すキャラも意外と多い。吾峠呼世晴氏による『鬼滅の刃』では、鬼殺隊の前に立ちはだかる鬼の中でも格別に強い上弦の鬼・下弦の鬼である十二鬼月が瞳に数字を宿している。
上弦の鬼は両目に「上弦」という文字とそれぞれのナンバーが漢数字で刻まれる形で、下弦の鬼は片目に「下壱」などという形で刻まれている。一目見ただけでその鬼の強さがわかるようになっているのだ。
この瞳が直接攻撃をしてくるという例はないが、鬼殺隊からすればとんでもなく恐ろしい瞳であることは間違いないだろう。
『鬼滅の刃』以外にも、天野明氏による『家庭教師ヒットマンREBORN!』に登場する六道骸というキャラクターも片目に数字が宿っており、右目は赤、左目は青のオッドアイになっている。右目には普段は「六」の字が刻まれている。
当初敵として登場した骸は、仏教の六道をモチーフとした特殊能力を使い、さまざまな六道の技を使う度に瞳の数字が変化するという特徴的な戦い方をするキャラだった。
キャラづけのためのデザインでこうした瞳を持つキャラもいれば、その瞳自体が特殊な能力を持つ場合もある。いずれにしても、瞳というのは顔の中でもっとも目に入ってくる印象深いパーツ。変わった模様の瞳のキャラが印象に残るのは、こういった理由もあるのかもしれない。