『名探偵コナン』に『HUNTER×HUNTER』も…文字の多さに「ウッ」となる!? 大事なことを語っているけど“重要な情報が頭に入ってこない”漫画のシーンの画像
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 漫画の構成は見事なものだ。我々はとくに指示をされていなくても、どういうコマの順で読み進めていけば良いのかがわかる。また文字と絵による情報だけで、どんな世界観の中にでも入り込め、それを楽しむことができる。

 しかし中には、セリフで情報を伝えるという手法ゆえ、あまりの文字量の多さに辟易した経験がある人もいるのではないだろうか。どの作品も重要なことをできるだけ分かりやすく語ってくれてはいるのだが、どうにも読み進めるのがツラくなってしまうことも稀にある。

 今回は、1ページあたりの文字量が多すぎて、多くの人がつい「ウッ」となってしまった漫画を紹介したい。

 

 まずは原作:大場つぐみ氏、作画:小畑健氏による『DEATH NOTE』。殺人ノートをめぐる天才同士の読み合いや探り合いの頭脳戦が見事なサスペンス漫画だ。

 しかし、天才たちは頭の回転も速いためか、自ずとセリフ量が多くなってしまうようだ。主人公であり「キラ」である夜神月(ライト)と世界的な名探偵のLが初めて大学で出会い、直接会話を交わした3巻では、2人が喫茶店で会話をしながらもその実、腹の探り合いをしているというシーンが描かれた。

 “推理力テスト”と称してキラが顔以外にどんな情報が殺人に必要かを推察させるLの姿や、その言動から自分がどう疑われ、どう出れば信頼を勝ち取れるかを考えながら喋る月。実際の会話と思考とが混ざり合ったこの回は、セリフ量もとても多かった。

 もし自分が2人の会話を目の前にしていたら……。そのあまりのレベルの高さに絶対ついてはいけないだろう。

 1ページあたりの文字量は、推理もののロジックを語るときに多くなってしまうのかもしれない。

 青山剛昌氏による『名探偵コナン』もセリフ量の多い漫画であることで知られているが、とくに推理を披露するときには、見開きにページが文字でびっしり埋まりがち。“推理漫画”の場合、犯行のトリックを詳しく説明するために文字数が多くなることは、どうしても仕方のないことだろう。

 実際、同じ回でもアニメだと文字数の多さにそこまでストレスを感じないが、どうしても登場人物同士の会話がすべて頭に入らずに流れてしまうこともある。ひとつひとつをじっくり理解したい派の人には、やはり漫画がおすすめである。

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