『北斗の拳』や『ジョジョ』にも…変な“女装”をして一瞬でバレた男性キャラの珍行動3選の画像
ゼノンコミックスDX『北斗の拳【究極版】』1巻(徳間書店)

 漫画やアニメのキャラクターたちは正体を隠すため、ときには“女装”することで性別すら欺き、敵の目を掻いくぐろうとする。しかし、なかにはあまりにも無理のある姿を披露してしまった結果、一瞬でバレてしまったケースも……。そこで、あまりにも癖が強すぎた漫画キャラの“女装”エピソードについて見ていこう。

■雑魚キャラながら圧倒的な存在感…『北斗の拳』拳王軍の大男

 1983年より『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載された『北斗の拳』は、武論尊氏(原作)と原哲夫氏(作画)のタッグによって生み出された、ハードボイルドアクション作品だ。

 核の炎によって荒廃してしまった世界を舞台に主人公・ケンシロウが数々の強敵に挑んでいくのだが、なかでも最大の敵勢力といえばケンシロウの兄・ラオウが率いる「拳王軍」である。

 あの手この手でケンシロウの命を狙う“拳王軍”だが、そのなかの一人が思いもよらぬ方法で、ケンシロウら一行に奇襲を仕掛けた。

 病の体を持つ兄・トキと合流したケンシロウらは、旅の道中で休憩を取るため、たまたま見つけた小屋を訪ねるのだが、この小屋こそが拳王軍の仕掛けた罠であり、住民に扮装した敵が潜んでいたのである。

 一般市民の格好をして奇襲をかける……これだけを聞くと至極まっとうな作戦に思えるのだが、問題なのはその“変装”の内容。拳王軍のとある男は、ケンシロウらが見上げるほどの巨漢でありながら、なんと老婆の姿に“女装”して出迎えたのである。

 彼は穏やかな口調で一行を招き入れ、毒入りの水を飲ませようとするも瞬く間に正体を暴かれてしまう。

 正体を見破った際、ケンシロウが放った「おまえのようなババアがいるか」というセリフはあまりにも有名だろう。結果的には一瞬で敗北してしまった雑魚キャラなのだが、そのインパクト大な立ち振る舞いから「でかいババア」としてファンに愛されている。

 予想外の知名度を得たものの、思わず「もっとほかの選択肢があっただろう」と呆れてしまう、なんとも憎めない雑魚キャラクターだ。

■やはり巨漢と女装の相性悪し…『ジョジョの奇妙な冒険』ジョセフ・ジョースター

 男性の体格だと女性に扮するのは非常に難しいものだが、『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載された作品には、巨漢でありながらも果敢に“女装”を仕掛けた男性キャラクターがちらほらと登場する。

 1986年より連載がはじまった荒木飛呂彦氏の『ジョジョの奇妙な冒険』において、第2部の主人公を務めるジョセフ・ジョースターは、作中であまりにも無理のある“女装”姿を披露した。

 ナチスに捕らわれた仲間を救うため、どうにか館に潜入する方法を探すジョセフだったが、門番の男性二人が食料を運んできた女性たちにセクハラまがいの“ボディチェック”をする姿を目撃する。これに目を付けたジョセフは、テキーラ酒を運んできた女性に扮することで、館内部への侵入を試みたのだ。

 だが、ジョースター家の男性の特徴は“大柄な肉体”であり、ジョセフもこの血筋をばっちり継いでしまっている。いくら髪飾りや気合いの入ったメイク、くねくねした動きで取り繕っても、195cmという大柄な体格がすべてを台無しにしてしまう……。

 案の定、門番に即バレてしまい、「おまえみたいにデカくて筋肉質の女がいるか! スカタン!」「客観的に自分をみれねーのか バーカ」と、罵詈雑言まで浴びせられてしまった。

 最終的には実力行使で門番を倒したものの、バレたことにジョセフは本気でヘコんでおり、決してふざけていたわけではないということがうかがえる。

 筋肉質な巨漢と“女装”の相性の悪さをあらためて痛感させられる、どこかギャグテイストなエピソードが面白かった。

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