『ネクロスの要塞チョコ』や『ドキドキ学園』も…『ビックリマンチョコ』だけじゃない! 昭和の少年が熱中した「チョコ菓子」のおまけの画像
『80年代オマケシール大百科』(いそっぷ社)

 大人になってからというもの、お菓子を買う時は晩酌のツマミになりそうなものばかりを選んでしまう、というご同輩も多いのではないだろうか。しかし幼少期を思い返してみると、『ビックリマンチョコ』のように、お菓子だけでなくそれに付属するシールなどの“おまけ”を集めることに夢中になっていたことが思い出される。

 そこで1980年代のチョコ菓子に限定し、当時の少年たちが熱中したおまけを3選紹介したい。『ビックリマン』は“殿堂入り”ということで、今回は除外させていただいた。

■『ネクロスの要塞チョコ』100円で世界を救う冒険へ

 まずは『ビックリマンチョコ』とほぼ同時期である1980年代後半に、同じくロッテより発売された『ネクロスの要塞チョコ』を紹介しよう。価格は1個100円で、第1~8弾まで発売されていたチョコ菓子である。

 チョコボールのようなお菓子に、おまけとしてカードが2枚とフィギュアが付属していた。魔王のネクロスを討伐するという世界観でさまざまなキャラクターが登場するのだが、このフィギュアとカードを使って、実際にRPGが楽しめるというのが『ネクロスの要塞チョコ』最大の特徴である。

 チョコ箱の内側には遊び方が詳細に記載されており、付属のカードでレベル状態を管理しながらサイコロを振って遊ぶ。昭和の子どもにとって100円は大金だったが、『ネクロスの要塞チョコ』はワンコインで非常に濃密な遊びを提供してくれたと言えよう。

 カードのイラストや、温度で色が変わるフィギュアの作りも非常に精巧で、今見ても集めて並べたくなってしまうというファンは少なくない。

 当時、手の平の中で無限に広がっていたタンキリエ王国の世界——。少年時代の豊かな想像力が、大人になった今では時にうらやましくなってしまうものだ。

■『ドキドキ学園』実際の学校にはないドキドキを味わえた

 続いては1986年にフルタ製菓より発売された『ドキドキ学園チョコ』を紹介しよう。
『ドキ学』と略されるこちらのお菓子は、『ビックリマン』と同様ウエハースチョコにキャラシールが付属しているもので、1個30円で販売されていた。

 蓄光素材のシールで、学園もののキャラクターたちを暗闇で見ることで真の姿がわかる、という遊び心が楽しかったのを思い出す。

 シリーズが進むと1月から12月まで月ごとの名を冠するキャラや、12星座を冠するキャラなど、コレクター魂をくすぐるラインナップに。さらに歴史上の偉人たちや日本の特撮ヒーロー、人気アニメのキャラクターたちをモチーフにしたものなど、クスッとさせられるデザインで、多くの子どもたちのハートを掴んだものである。

 残念ながらシリーズ第24弾をもって販売は終了してしまったが、フリマやオークションサイトでは当時を懐かしむ大人たちの間で今も取引されており、『ビックリマン』に次ぐ人気を『ガムラツイスト』などと争った、キャラシールものの最前線にいたお菓子である。

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