宮崎駿の「ルパン三世」は原作漫画とどう違う!? モンキー・パンチの「ルパン三世」の世界観の画像
『ルパン三世 カリオストロの城』原作:モンキー・パンチ ©TMS
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 4月28日に放送された『ルパン三世 ルパンVS複製人間』に続き、5月5日には『ルパン三世 カリオストロの城』が日本テレビ系『金曜ロードショー』で放送となった。

 1978年に公開された『ルパンVS複製人間』と翌1979年に公開された『カリオストロの城』。いずれも40年以上前の作品ながら色褪せない魅力で、今なお多くの人に愛される映画となっている。

 ルパンの生みの親は2019年に亡くなった漫画家のモンキー・パンチさん。1967年に日本初の青年漫画誌『週刊漫画アクション』(双葉社)で、漫画『ルパン三世』は初声を上げたが、『カリオストロの城』で見るルパンとはまた違う表情を持ったキャラクターだった。

■2週連続でルパン三世の劇場版初期作品登場

『ルパン三世 カリオストロの城』の宮崎駿監督が最初に『ルパン三世』に関わったのは、1971年から始まった最初のテレビシリーズ『ルパン三世PART1』シリーズ後半からだ。

 これは同作の視聴率低迷に伴う監督降板により、かなり急なタイミングで回ってきた仕事だったようで、同じく急なタイミングで関わることになった高畑勲氏と、シリーズ全体の作画監督を務めた大塚康生氏とで、前半からの路線変更を強く求められた。なので、宮崎監督自身の評価としては、あまり満足のいく出来ではなかったようだ。

 ただ第11話「7番目の橋が落ちるとき」、第21話「ジャジャ馬娘を助けだせ!」などには『カリオストロの城』、そしてそれ以降の宮崎駿監督映画につながるような、ルパンがナイトを努めて窮地の少女を救出するエピソードが描かれており、ファンの間でも人気が高い。

 ちなみにルパンがフィアットに乗るようになったのもこの頃で、これは前出の大塚氏の当時の愛車だったためだという。

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