『キン肉マン』のサンシャインに『NARUTO』の我愛羅も…変幻自在な技を繰り出すバトル漫画の“砂属性キャラ”3選の画像
『NARUTO -ナルト-』 4th STAGE 2006 巻ノ九 [DVD](アニプレックス)

 鹿児島県南さつま市では毎年GWに、砂を活用して自然環境の大切さを伝える「吹上浜砂の祭典」が開催されている。今年は5月3日〜5日で行われており、イベント期間中には町中に砂像が並び、体験コーナーなどを楽しむことができる。子どもはもちろん、大人も砂の魅力を十分に味わえるイベントだ。

 さて、そんな私たちの身近にある「砂」は、漫画の世界でも“砂属性”の能力という形で描かれることがある。バトル漫画ではいろんな属性が能力に落とし込まれるが、砂も使い方次第では予想外の能力に化ける。『ONE PIECE』のサー・クロコダイルをはじめ、登場しては驚くべき能力を見せる砂属性キャラたち。今回は、バトル漫画に登場する砂属性キャラを紹介していきたい。

■砂属性の先駆者!? 砂でできた体を変幻自在に操る『キン肉マン』サンシャイン

 ゆでたまごによる『キン肉マン』には多くの“超人”が登場し、それぞれが個性的な能力を利用して戦う。なかでも“悪魔六騎士”のメンバーであるサンシャインは、かなり印象的な超人だった。

 角柱形で構成されたフォルムに、額と胸には太陽をかたどったマーク。そして、笑い声が「グオッフォフォフォ」とかなり不気味なので、はじめて見た時は衝撃を感じた。

 サンシャインの強さの秘密は、砂でできた体を自在に変化させられる能力だ。そこから繰り出される“地獄の凱旋門”や“地獄のピラミッド”は、かなり殺傷能力が高い技となっている。さらに秘密兵器の“呪いのローラー”は、超人さえ圧殺する恐ろしい威力を誇る。

 そんな彼は「夢の超人タッグ編」でアシュラマンと“はぐれ悪魔超人コンビ”を結成し、キン肉マンと二代目キン肉マングレートのコンビ“マッスルブラザーズ”を苦しめた。

 結果的にマッスルブラザーズは勝利するのだが、決して圧勝というわけではない。なんとサンシャインはこの戦いのなかでアシュラマンを救うため、あえて勝利を捨てたのだ。そのとき彼が叫んだ「あ…悪魔にだって 友情はあるんだーっ」は、作中でも屈指の名言だろう。

 負け続きの印象がある彼は、パッと見あまり強いキャラには思えないかもしれない。しかし変幻自在な形状変化やそれを活かした技の多さは、ほかの超人と比べてもすぐれていると言えるだろう。

 詰めの甘さや感情の起伏が敗因となることが多いので、そうした弱点を克服できれば勝利に繋がると思う。実際に“完璧超人始祖”のシングマンとの戦いでは、戦略を練って冷静に対応し、逆転勝利をおさめている。

 今でこそ砂を扱う能力者は増えたが、サンシャインは30年以上も前に登場しているので、砂属性キャラの先駆者ともいえるかもしれない。

■攻守ともに最強クラス『NARUTO -ナルト-』我愛羅

 岸本斉史氏による『NARUTO -ナルト-』にも、砂の特性を存分に活かしたキャラがいる。当初は敵として登場し、のちにナルトの友となった我愛羅だ。

 我愛羅は体内に封印された尾獣“守鶴”の力を使って砂を操ることができ、その強さにはナルトもかなり苦戦させられた。

 我愛羅の初登場からの戦いぶりを見たとき、あまりの強さに「どうやったら我愛羅に勝てるの?」と思った読者も少なくないだろう。その理由は、我愛羅の意思すら関係なく砂が勝手に防御をする“砂の盾”の攻略がまず難しいからだ。

 実際、ロック・リーが奥義“八門遁甲”を使用して目に見えないほどのスピードで攻撃をしても、この防御は崩せなかった。さらに捕らえた敵を圧殺する術“砂瀑送葬”は、脱出不可能に近い。その上位互換と思われる“砂瀑大葬”に至っては、辺り一面を飲み込むほどの砂を活用するので、もはや大災害のレベルだ。

 さまざまな砂属性キャラのなかでも、これほど攻守ともに巨大な力を持つキャラはなかなかいないだろう。しかしそんな我愛羅には、守鶴の制御をうまくできないという弱点があった。ナルトとの対決時には制御不能の状態で力を振るい、結果として敗北してしまった。

 言い換えれば、このときのナルトは運良く勝てただけともいえる。我愛羅が守鶴の力に飲み込まれず、冷静な状態で戦っていたなら、おそらくあの結果にはならなかっただろう。彼の技は、それだけ攻略が難しいものばかりといえる。

  1. 1
  2. 2
  3. 3