■「だから悔しがる事なんてないのよ…あなたはね…」
最後はコミックス62巻の「ホントに聞きたいコト」。
このエピソードでは、阿笠博士が風邪薬と間違えてAPTX4869の解毒剤を渡したことがきっかけでコナンの体が新一に戻ってしまう。よって今回起きる事件は新一の体で解決することとなるが、事件解決後、薬の効果で新一は体調が悪化して倒れてしまう。
せっかく新一に会えた蘭は、どうしても新一が言っていた推理(愛の告白)を聞きたくて絶対に彼の手を離そうとはしなかったが、そのまま急に意識が遠くなってしまう。次に目が覚めた蘭が握っていた手は、新一ではなくコナンのものだった。
実は新一がコナンに戻るところを蘭に見られないように、灰原が予備の麻酔銃を用意していた。そして、ここでもまた灰原の協力のおかげで正体がバレずに済んだのだった。
自分が眠ってしまい、気づかない間に新一の手を離してしまったことを悔しがる蘭だが、コナンの姿に戻った新一は着替える際に蘭の手を一度離すのではなく、わざわざ自分のセーターを短く切っていた。そうまでして蘭の手を離さないですむようにしたコナンの気持ちを知っていた灰原は、蘭に対し「だから悔しがる事なんてないのよ…あなたはね…」と内心で言いながらほほえんでいた。歳は蘭とほぼ変わらないのに、過酷な境遇にいたためか、灰原はかなり大人びて見える。
このほかにも、コナンがいないときには必然的に灰原が活躍するエピソードが多くなるので要注目。しかし、何よりもコナンと蘭の関係を影でサポートする灰原の健気な姿が、一番心にグッとくる。
灰原に関するエピソードを復習した後で「黒鉄の魚影(サブマリン)」を見ると、涙が止まらなくなるかも!?